ANAホールディングスが4月27日に発表した2023年3月期決算によると、貨物収入は国際線が3080億8800円(前年同期比6.3%減)、国内線が241億1900万円(3.3%減)となった。
国際線貨物では、自動車関連部品の需要が減退した影響等に加え、旅客需要の取り込みを強化するために、旅客機による貨物専用便の運航を減少させた結果、輸送重量は前期を下回ったが、大型特殊商材等の高単価貨物を積極的に取り込み、高い単価水準の維持に努めた。
また、貨物事業の拡大を見据えて、2023年3月に日本郵船との間で日本貨物航空(NCA)の株式取得に向けた基本合意書を締結した。
来期については、旅客需要の回復に伴う旅客便の増加や海上輸送の混雑緩和等の影響によって当面は需給緩和が見込まれるが、自動車関連部品をはじめとする貨物需要は回復傾向を辿ると想定。貨物便と旅客便を合わせ持つコンビネーションキャリアとして、需要に応じた航空ネットワークを確保することに加え、マーケティングを強化することで安定した長期・特定顧客の取り込みを行い、収益の最大化に繋げていくとしている。
ANAHD 決算/4~6月の貨物収入、国際線13.1%増、国内線2.9%増