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安藤ハザマ、カナモト/物流倉庫の間仕切り壁の建て起し装置開発

2023年05月10日/IT・機器

安藤ハザマとカナモトは5月10日、建築工事での物流倉庫の間仕切り壁などに使用する重量長尺資材(角パイプ)建て起こし装置を共同開発したと発表した。

<建て起こし装置>
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<角パイプの建て起こし状況>
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この「建て起こし装置」を使用することで、作業時間の短縮、作業員の削減による生産性向上と危険作業の低減による安全性の向上を実現する。

近年、Eコマース市場の拡大に伴い、物流倉庫の新設が堅調だが、物流倉庫の建設では、法令で2500N/m2の荷重に耐えられる壁の強度が必要と定められており、壁の下地材として鋼製の角パイプを使用することがある。角パイプは長さが6mから8m、重量が1本あたり60kgから100kgを超える場合もあり、建て起こし作業や取付位置までの移動など作業効率が悪く、また危険を伴う作業となっている。

この装置は、物流倉庫建設現場などで壁や天井を施工する際に使用する自走式シザース型の「高所作業車」をベース機とし、上昇時地上高6mと8mの機種で開発している。角パイプは寸法が縦100mm×横100mm、最長8m、最大重量105㎏まで対応可能。

<建て起こし治具>
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<角パイプの固縛装置(締付け状況)>
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高所作業車に角パイプの建て起こし治具を装着。治具は、高所作業車と治具を連結するためのプレート、角パイプの固縛装置、プレートと固縛装置を連結するワイヤーで構成される。

「固縛装置」は、角パイプの周囲(4面)を鉄製の枠で囲み、締付け部のボルトをインパクトレンチで締め付けることで固縛する。なお、枠の内側にはゴムを貼付し、角パイプの脱落を防止している。

固縛装置に固縛した角パイプは、高所作業車を上昇させることで建て起こされる仕組みとなっているため、従来に比べ、角パイプの脱落・落下リスクと作業員の肉体的負担を大きく低減することが可能。また、高所作業車に搭乗している作業員1名と床面の作業員1人で作業が可能なため、作業員を1~2名削減することができる。

今後は、現場試行で実作業における課題を抽出し、装置・治具の改良を重ね、作業効率および安全性のさらなる向上を図るとしている。

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