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パナソニック/保冷ボックスの海外輸送向けレンタルサービス提供

2023年06月20日/IT・機器

パナソニックは6月20日、厳格な温度管理が必要となる医薬品や治験薬などの国際間輸送において、日本から海外への片道輸送にも真空断熱保冷ボックス”VIXELL(ビクセル)”の利用が可能なレンタルサービスを7月5日より開始すると発表した。

<海外輸送向け10日間保冷モデル>
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<フロー図>
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利用したVIXELLは、パナソニックおよび協力会社の物流ネットワークを活用し海外で回収し、再利用を行う循環型のサービスで、保冷剤や保冷ボックスの廃棄削減により持続可能な社会の実現に向けた貢献を図る。

今回提供するサービスは、VIXELLの特徴である堅牢性を活かし、使い終わったボックスを回収し再利用を行うことが可能。顧客にとって、従来の使い捨て保冷ボックスと同じような手軽さでVIXELLを利用することができ、かつ廃棄物を出さない循環型の仕組みを構築することで、サーキュラーエコノミー(循環経済)への貢献を果たしていく。

さらに、オプションで保冷剤の事前凍結や、温度ロガーの回収・再利用、リアルタイム監視型温度ロガーによるデータの遠隔回収サービスも用意しており、厳格な温度管理の輸送ニーズに応えるサービスも提供する。まずはヨーロッパ、アメリカ向けの貨物を対象にサービスを開始し、今後対応エリアを拡大していくとしている。

なお、先進医薬品などのバイオ医薬品や治験薬の輸送においては、輸送時に厳格な温度管理(2〜8℃の温度帯など)が求められるケースが多く、温度調節された保冷剤を医薬品とともに保冷ボックス内へ収納し輸送している。しかし輸送後、使用済の保冷剤や保冷ボックス、温度ロガーを労力とコストをかけて輸送元に戻すことは現実的でなく、1回限りで廃棄されるケースが一般的。そのため廃棄による環境負荷がかかるだけでなく、使い捨てを前提とした一般的な保冷ボックスでは、堅牢性も不十分なために輸送途中に保冷ボックスが破損し、温度逸脱により医薬品が毀損する事例も発生している。

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