商船三井は8月25日、ENEOS、電源開（Jパワー）、JX石油開発が独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構（JOGMEC）から委託された令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」の九州北部沖～西部沖CCS事業（下表）に関する調査業務における、船舶による液化CO2輸送に関する調査業務を受託すると発表した。
＜同調査におけるCCS事業計画概要＞
JOGMECは、2050年までのカーボンニュートラル実現のためのCCSの普及と拡大に向けて、事業の大規模化等の可能性のある案件を「先進的CCS事業」と位置付け、CO2の分離・回収から輸送、貯留までのバリューチェーン全体を一体的に支援している。九州北部沖～西部沖CCS事業は、JOGMECの「先進的CCS事業」候補案件の中で最大規模の年間約300万トンのCO2貯留量を予定している。
同調査において同社は、西日本地域におけるJパワーの火力発電所、およびENEOSの製油所で回収し液化されたCO2（液化条件：低温低圧、中温中圧）を貯留候補地まで輸送する際に必要となる液化CO2船に関し、航海計画の初期検討、海上輸送コストの試算、並びにリスクと課題の抽出を行う。
同社は同調査を通じ、2030年度までの国内CCSの開始、ひいてはカーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献していくとしている。
