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フェデックス/関西国際空港の「フェデックス北太平洋地区ハブ」紹介

2023年09月13日/物流施設

フェデックスは9月13日、世界中に保有する空港ハブ施設の1つ、関西国際空港の「フェデックス北太平洋地区ハブ」について紹介した。

<北太平洋地区ハブ外観>
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<内部の様子>
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フェデックスの北太平洋地区ハブは2014年4月に開設され、アジアと米国・欧州間の貨物の集約地点としてフェデックスのネットワークを柔軟に24時間体制で稼働させる要。施設内では、約300名の従業員が通関業務、貨物の仕分けや積み替え業務などを行っている。総面積は 3万9500m2(甲子園球場と同等)で、オフィスエリアと貨物を扱う上屋と呼ばれるエリアが直結し、施設の建物の前には7つの駐機場があり、上屋とのアクセスが良く、貨物の積み込み、荷下ろしもスムーズに行える。輸送先別に貨物を仕分けるシステムは毎時9000個を扱うことができる。

フェデックスのネットワークで、北太平洋地区ハブは2つの役割を担っている。まず一つが西日本地域の国際貨物の取り扱いをするゲートウェイ(玄関口)としての役割。そして二つ目がフェデックスのグローバルなネットワーク上での貨物の積み替え拠点としての役割だ。

フェデックスは日本では2つの空港に貨物機を乗り入れている。東日本の顧客の貨物は成田国際空港、西日本は関西国際空港で扱う。関西国際空港に到着した仕分貨物は、東海、北陸、近畿、中国、九州の各主要地域の営業所と連携して配送する。空港に到着した航空機から貨物を下ろして各集配所に向かうシャトルトラックへの搭載までは、通常 1 時間から2時間で作業を行う。

フェデックスでは地方に拠点を置く顧客への輸送サービスに注力し、より便利にサービスを利用してもらえるよう地方を拠点とする営業担当者を増員して地域特有の輸送ニーズに応えている。最近の取り組みでは、ネットワークを効果的に運用し、北太平洋地区ハブを経由した欧州、アジア太平洋、中東、アフリカ地域から三重県への輸送を1日短縮した。料金面でも沖縄を除く全国の輸出貨物に対する地域外集荷料を撤廃して特に e コマース事業者や中小企業の海外進出を後押ししている。

フェデックスの北太平洋地区ハブは、アジアから集約した貨物を米国・欧州向けに発送したり、貨物を積み替えるポイントとして機能したりと、日本向けの貨物以外を扱う役割を担っている。24時間稼働する北太平洋地区ハブは、特に輸送需要ピーク時の急激な貨物量の変化に柔軟に対応して、ネットワーク全体の負荷を軽減し輸送サービスの品質を保つ役割を担う。パンデミック時には航空輸送ニーズの急激な変化を経験したが、貨物便の増便に対応し、医療物資や感染防止のために必要な物資の輸送を継続することに貢献した。

<「人を第一」の職場>
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これら 2 つの役割を24時間体制のオペレーションで支えているのが従業員。フェデックスでは創業以来、「People (人)- Service(サービス)-Profit(利益)」- 企業が人を第一に考えることでより良いサービスが提供でき、その結果として利益が上がり、さらにその利益を人に還元できる – という理念がすべての企業活動の基盤になっている。

2014年に施設がオープンした際、フェデックスは障がいのある従業員のみで構成された清掃チームを結成しした。7人の清掃チーム(2023年9月現在)は24時間稼働する物流施設で、それまで外部のサービス企業に委託していた施設内清掃を、9時から16時の勤務時間で担当している。フェデックスは清掃チームをサポートするために、雇用条件や勤務時間、トレーニングや使用する清掃用具を工夫するなどして、注意が必要な上屋での作業の安全を確保し、従業員の能力を最大に発揮してもらえる職場環境づくりに努めている。

フェデックスは、同社のこれからのビジネスがこれからの地球に影響すると考え、責任あるそして工夫に満ちた方法で世界をつなぐことを目指す。また、地球環境に配慮した持続可能な輸送業務を目指し、2040年までにカーボンニュートラルな輸送業務の実現を目指している。フェデックスが現時点で業務において排出するCO2の61%は航空機によるもの。フェデックスの2021年度(2021年5月から2022年6月)にはより燃費のよい航空機への転換と代替燃料の利用で、世界で1300万ガロンのジェット燃料使用を削減した。

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