日本梱包運輸倉庫は10月17日、茨城県古河市で建設を進めていた「三和営業所 第二倉庫」を竣工した。
新倉庫は、敷地面積2万9800m2(9030坪)、地上2階建て倉庫面積1万9140m2(5800坪)で、既存の三和営業所 第一倉庫の隣接地に増築した。
高速道路からの距離は圏央道「五霞IC」から14km、東北道「加須IC」から20km。また、国道4号線に接道しており、首都圏や北関東、東北方面へのアクセス性が高い立地にある。
倉庫の1階(9240m2)は、床荷重を3トン/m2、天井高を8.2m確保しており、重量物の取り扱いや、段積み保管が可能。
プラットホームは、東側(高床1.2m)、西側・南側(低床)の3か所に設けており、東側にはドックレベラーを7基設置することで、海上コンテナの取り扱いに対応。南側には、長尺貨物を取り扱えるよう、荷役設備として片橋形クレーンを2基設置した。
<片橋形クレーンによる荷上げのデモンストレーション>
一方、2階(9900m2)は床荷重が1.5トン/m2、天井高が6.3mで、無柱空間による多様なレイアウト設定が可能。空調機を計24基設置したほか、断熱性能の高い屋根材を採用しているため、夏場でも快適な作業空間を維持でき、部品の組み立て作業や、梱包、ピッキング、検品などの作業を効率的に行うことができる。
上下搬送設備は、東西のプラットホームに荷物用エレベーターを2基ずつ計4基を設置した。このほか、BCP対応として48時間の連続稼働が可能な非常用発電機を備えているほか、駐車場には自家給油所を設けている。
<トラックのシャーシ等を輸送する大型カーキャリアによる荷役デモンストレーション>
三和営業所の第一倉庫では、古河市内に工場を構える日野自動車や同社の架装を手がけるトランテックスの物流を請け負っている。
このたび竣工した第二倉庫では、国内のサプライヤーから調達した部品をトランテックスの古河工場へ納入する門前デポの役割を担うほか、住宅メーカーの資材物流も手がける。将来は、第一倉庫と合わせて日野自動車による利用も想定。周辺には食品メーカー等の工場もあり、幅広いニーズに対応する。
第二倉庫の内覧には、ニッコンホールディングスと日本梱包運輸倉庫のほか、荷主のトランテックスや、日野自動車の物流部門が独立して2022年4月に設立した日野グローバルロジスティクスなどの関係者が参加した。
内覧後に行われた直会では、日本梱包運輸倉庫の大岡 誠司社長が「第二倉庫は、現在取引関係にある日野自動車やトランテックスをはじめとした製造業の一貫物流拠点として竣工した。ドックレベラーによる輸出入貨物の取り扱い、クレーンによる長尺物の取り扱い、空調完備による流通加工が可能な仕様で、特殊な車両も配備し、幅広い事業展開を図っていく」と、新倉庫での事業展開を語った。
また、ニッコンホールディングスの黒岩 正勝社長は、「古河市で生まれ、10歳頃まで住んでいたため、個人的にも愛着がある。この地で事業を拡大できることを大変嬉しく思っている」と、出生地への思いを述べた。
■三和営業所 第二倉庫
所在地:茨城県古河市大和田2220-1
アクセス:圏央道「五霞IC」14km、東北道「加須IC」20km
敷地面積:2万9800m2(9030坪)
倉庫面積:1万9140m2(5800坪)
構造・階数:鉄骨造2階建て(耐火構造)
設備:ドックレベラー7基、エレベーター4基、空調設備(2階に24基)、片橋形クレーン2基、非常用発電機
竣工:2023年10月17日