アマゾンは10月26日、「Amazon Flex プログラム」で軽乗用車による配達を本格的に開始したと発表した。
アマゾンには現在、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便のようなパートナー企業で配送するものと、アマゾンロジスティクスによる、「Amazon Flex プログラム」、「デリバリーパートナーサービス」（DSP）、「アマゾンHubデリバリー」の3種類がある。
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＜荷積みのデモ＞
この軽乗用車による配達は、国土交通省の貨物軽自動車運送事業での軽乗用車使用の解禁に伴い、アマゾンがより多くの人々に柔軟に報酬が得られる機会を提供できるよう、「Amazon Flex プログラム」の参加要件を拡大させたもの。
これまで、「Amazon Flex プログラム」の応募条件は、20歳以上であること、事業用ナンバープレート（黒ナンバー）の取得、保険加入などの所定案件に加え、軽貨物車（軽バン）が必須だった。今回、利用可能な車両に軽乗用車が加わることで、主婦・主夫や学生、空き時間に稼働したいと人など、より多くの人がこのプログラムに参加できるようになった。配達の時間帯も2時間から4時間程度の短い枠から選択できるようになった。
＜アヴァニシュ ナライン シンク代表＞
アマゾンロジスティクスのアヴァニシュ ナライン シンク代表は、「このプログラムはすべてのデリバリーパートナーにさらなる利便性を提供する。Amazon Flexでは、すでに多くの未経験者にも、軽貨物車（軽バン）で活躍してもらっており、配達経験がない人も安心してこのプログラムに参加できる。今後もドライバーの安心・安全を確保するためのサポート提供にも引き続いて努めていく」としている。
「Amazon Flex プログラム」は2019年に日本で開始し、アマゾンと直接業務委託契約を結んだ個人事業主であるデリバリーパートナー（ドライバー）が稼働する日や時間（2～8時間程度）を個人の都合に合わせて自由に選ぶことができるアマゾンの配送プログラムの一つ。
軽乗用車を利用しての配達は、すでに関東や関西、中部、九州など30か所以上の配送拠点で試験的に実施しており、順次展開地域を拡大していく方針だ。
アヴァニシュ代表は「昨年10月から試験的にやってきたが、すでに数百人が参加している。一番の利点は柔軟性で、利用時間や稼働日を選べる点だ。これが本当の意味でのフレックスドライバーだと思う。今日公式発表したのでこれから本格的に推進していく」と話した。
＜渋川直央さん＞
また、フレックスドライバーとして現在活躍している渋川直央さんは「軽乗用車でできるため、車を買い替える必要もなく、スムーズに参加できた。以前配送の業務もやっていたが、自分の決めた時間に稼働できるため、趣味のバンド活動にも時間を割けるようになった」とその働き方の柔軟性についての利便性を強調していた。
