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安田倉庫/ロボットソリューションで倉庫内生産性を大幅アップ

2023年11月07日/IT・機器

安田倉庫とグループ各社は11月7日、革新的なロボットソリューションの導入により、生産性の向上と、作業員とロボットが協働する持続可能な倉庫内オペレーションの構築を着実に実現していると発表した。

同社は、2021年のDX事業推進室立ち上げ以降「物流現場DX」を推進し、労働力不足などの物流課題の解決に向けた自動化ソリューションの積極的な活用に取り組んでいる。これまで、AMR(Autonomous Mobile Robot:自律走行搬送ロボット)、AGV(Automatic Guided Vehicle:無人搬送車)、次世代型ロボットソーター、無人フォークリフトなどの自動化ソリューションを導入し、物流オペレーションの省人化・省力化を継続的に成し遂げている。

<作業員と協働するピッキングアシストAMR>
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その一つがピッキングアシストAMR。厚木営業所では、ラピュタロボティクスが提供する「ラピュタPA-AMR」の導入により、ピッキング作業における搬送工程の自動化と、歩行時間の削減や「手ぶらピッキング」による作業スタッフの身体的負担の軽減を実現している。また、ラピュタPA-AMRから得られる物流データを活用し、作業スタッフの生産性を可視化し分析する持続的な改善活動も行われ、ラピュタPA-AMRのパフォーマンスを最大限発揮するレイアウト修正などの施策が行われた結果、作業生産性は導入前と比較し約80%向上している。

<カゴ台車を把持して搬送するロボット>
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低床型自律走行搬送ロボットもその一つ。東雲営業所(東京メディカルロジスティクスセンター)では、立山マシンが提供する低床型自律走行搬送ロボットの導入により、重量500㎏を超えるカゴ台車の搬送作業の自動化による生産性向上と身体的負担の軽減を実現している。また、ロボット単体の活用のみならず、RFIDソリューションを合わせて活用することにより、トラックヤードへの納品方面別の自動仕分け搬送作業を実現している。この結果、作業生産性は約2倍に達しており、合わせて、方面別仕分け作業により各トラックドライバーが引取り製品を探索する作業時間を削減できることから、トラックドライバーの労働時間削減を始めとする2024年問題の課題解決のソリューションの一つとして位置づけている。

<自動仕分けを行う次世代型ロボットソーター>
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次世代型ロボットソーター(t-Sort)は北海安田倉庫が、プラスオートメーションから導入したもので、迅速かつ正確な仕分け作業を実現している。t-Sortと従来型の固定式ソーターとの併用により、導入前と比較し作業生産性は約2倍を実現している。また、t-Sortは従来の固定式ソーターと比較し、ロボット台数増減による処理能力の調整や、導入後のレイアウト変更・移設が可能である点において高い柔軟性を持っており、省スペース化を実現している。

<貨物を搬送する無人フォークリフト>
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そして、無人フォークリフトは、東雲営業所(東京メディカルロジスティクスセンター)でラピュタロボティクスから導入した「ラピュタ自動フォークリフト」で、倉庫オペレーションの標準化・平準化・省人化を実現している。無人フォークリフトの主な作業は定点間搬送であり、上下階へ貨物を搬送する垂直搬送機との自動信号連携により、出荷時のトラックバースへの貨物の搬出や、入荷時のトラックバースから垂直搬送機への搬入における無人作業を実現する。従来人手が必要であった貨物の定点間搬送の自動化により、人口減少社会における事業継続性の担保のみならず、メディカル製品の検査・修理・流通加工などのより付加価値の高い業務に人材をシフトすることで、メディカル物流サービスの拡充と顧客へ提供可能なソリューションの強化を図っていく。

同社はこれらのロボットソリューションの導入により、作業生産性の向上のみならず、熟練者に依存することのない標準化を推進し、省力化による作業スタッフの働きやすい職場環境づくりといった持続可能な物流構築を実現している。今後も生産性向上とサステナブルな物流構築を目的に「物流現場DX」を推進し、ステークホルダーの期待を超える付加価値の高いソリューションを提供していくとしている。

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