スターゼンは2月29日、連結子会社のスターゼンロジスティクスが「2024年問題」への対応として、物流拠点を東西2か所に新設すると発表した。
本社兼グループ物流センターとして運用している東京都港区の施設を2026年9月30日までに売却し、その代替施設として川崎市川崎区と兵庫県伊丹市に物流センターを新設する。これにより、冷凍・冷蔵商品の保管能力が現状の1万2000トンから3万2000トンに増加する見込み。
川崎市の拠点は、ダイワコーポレーションが東扇島に新設する7階建て延床面積3万9000m2の施設を賃借する。建物の竣工は2026年4月末を予定。保管能力は2万7000トン。
兵庫県伊丹市の拠点は、スターゼンロジスティクスが2階建て延床面積4500m2の施設を自社で建設する。保管能力は5000トンで、2025年11月末の竣工を予定している。
今回の拠点整備は、スターゼンが「中期経営計画(2023~2025年度)」の基本戦略の柱の一つとして掲げる「物流拠点の再整備」の一環。東西の拠点で業容拡大に伴い逼迫している保管能力を拡充し、入出庫を効率化することで、物流の2024年問題へ的確に対処する体制を整える。
■譲渡・新設物件の概要
「譲渡物件」
所在地:東京都港区港南5-1-7
土地:4859.59m2
建物:1万5981.75m2
所有者:スターゼンロジスティクス
使用状況:スターゼンロジスティクスの本社兼グループ物流センター
譲渡先:事業会社1社(社名非開示)
譲渡価額:非開示
帳簿価額:非開示
譲渡益:75億円
契約締結日:2024年2月29日
土地譲渡日:2025年3月28日まで
建物譲渡日:2026年9月30日(予定)
※土地譲渡後も建物譲渡日まで、譲渡先と土地の一時使用賃貸借契約を締結する予定
「新設拠点」
『東扇島物流センター』
所在地:川崎市川崎区東扇島26-1
土地:8629.20m2
建物:鉄骨造7階建て約3万9000m2(予定)
用途:食品の流通加工施設を併設する新物流センター
保管能力:2万7000トン(公称)
物件所有者:ダイワコーポレーション
賃借人:スターゼンロジスティクス
契約形態:定期建物賃貸借契約(30年間の1棟借り)
建物以外の投資額:33億円(スターゼンロジスティクスによる冷凍・冷蔵設備等の投資概算額)
建物竣工予定:2026年4月末
『伊丹営業センター』
所在地:兵庫県伊丹市鋳物師5-6-1、54-1
土地:7682.45m2(2023年9月購入済み)
建物:鉄骨造2階建て約4500m2
用途:食肉製品等の営業・物流拠点(現伊丹営業センターの機能を移設)
保管能力:5000トン(公称)
物件所有者:スターゼンロジスティクス
投資額:50億円(土地、建物、冷凍・冷蔵設備等の概算額)
建物竣工予定:2025年11月末
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