日新が8月8日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上高471億1400万円(前年同期比14.7%増)、営業利益20億100万円(4.7%減)、経常利益23億100万円(6.3%減)、親会社に帰属する当期純利益60億8300万円(242.7%増)となった。
物流事業の売上高は448億9300万円(13.9%増)、営業利益は15億7400万円(15.1%減)だった。
地域別に見ると、日本では自動車関連貨物や食品、化学品等の取り扱いが堅調。海上貨物は輸出で機械・設備、輸入で食品や雑貨等の取り扱いが、航空貨物は輸出で食品、輸入で医薬品等の取り扱いが堅調に推移した。倉庫業務も安定稼働だった。
一方、アジアは全体的に低調で、タイでは自動車関連貨物の取り扱いに復調の動きがあったものの本格的な回復には至らず、ベトナムでは競争激化により物量が減少した。インドは国内配送業務等が堅調だった。
中国では、景気回復の遅れの影響や価格競争の激化が進み、売上、利益ともに計画を下回った。香港では、海上貨物が減少し、連結子会社化した中外運日新も貨物の減少などで収益は伸び悩んだ。
米州では、米国で自動車関連貨物の取り扱いが低調で、生鮮食品の輸出業務も減少するなど、全体の収支は振るわず。メキシコでの自動車関連貨物の航空輸出取り扱いや国内輸送業務が収益の下支えとなった。
欧州では、ドイツで自動車や機械設備等の航空貨物取り扱いが好調となり、ポーランドでも倉庫業務が堅調に推移。オーストリアでの食品輸出の取り扱いも収益に貢献した。
通期は、売上高1830億円(7.7%増)、営業利益91億円(12.7%増)、経常利益98億円(3.6%増)、親会社に帰属する当期純利益103億円(19.1%増)を見込んでいる。