アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(IHIMU)は8月31日、液化天然ガス(LNG)を推進用燃料として使用することで2016年から施行が予定されているNOx, SOx排出規制レベルであるTier Ⅲをクリアする、環境にやさしいLNG燃料システムを開発したと発表した。
<大型コンテナ船のコンセプトデザイン>
その適用例として大型コンテナ船(1万TEU)のコンセプトデザインを完了した。
今回開発したLNG燃料システムはIHIMUの独自技術であるSPB(Self-supporting Prismatic Shape IMO Type B)LNGタンクを用いている。
SPB燃料タンクの主な特長は、信頼性と構造耐久性に優れており、常に波浪にさらされる船舶の燃料タンクとして用いるのに適している。容積効率の良いLNG燃料タンクの配置が可能。
また、タンク材質をアルミにすると、北欧で稼働しているフェリーなどで用いられている燃料タンクよりも重量が削減できる。
以上から、既存の重油燃料船に比べ、貨物積載量の減少を最小限に抑えたLNG燃料システムが実現できる、としている。
■大型LNG燃料コンテナ船 設計主要目
全長:約330.0m
幅(型):約48.0m
深さ(型):約27.0m
コンテナ積個数:10,000TEU
計画航海速力:23.0ノット