三菱重工業は3月12日、中国の太平洋造船に対して商船建造分野の技術支援を行うことで合意し、12日、協業契約を締結したと発表した。
<太平洋造船グループ傘下の楊州大洋造船>
先進企業からの技術導入により造船事業の強化を目指す太平洋造船グループと、技術供与を柱とするエンジニアリング事業展開を進めている同社の思いが一致したもの。協業第一弾として、載貨重量トン数8万2000トン級のばら積み運搬船の共同開発に取り組む。
今回の協業は、太平洋造船グループが開発する新しい船型について、その船型開発を含む概念設計を三菱重工が提供することが柱で、契約期間5年、以降の延長も可能となっている。
共同開発するばら積み船は、同社のばら積み船ブランド「CROWN」シリーズの上位船型として、国際水準を上回る輸送効率、対環境性、操作・制御性などを追求するもの。三菱重工は保有する関連技術を提供することで最適設計をサポートする。建造は同グループの揚州大洋造船で行う。開発完了は2013年の予定。