パナソニックは7月19日、ベルギー ブリュッセルに本社を置き、物流・人物認証とモビリティソリューションのマーケットリーダーであるゼテス・インダストリーズSA(ゼテス社)の発行済株式100%の取得と、同社の非上場化を完了したと発表した。
パナソニックが力を入れるB2Bソリューション分野の中の重点領域の一つである「物流」で大変重要な意味を持つもの。パナソニックは、今後、倉庫などの省人化、省力化を可能とする物流ソリューションをより強化する。
加えて、公共分野でのID発行などのセキュリティ対策に貢献する人物認証ソリューションの展開もあり、顧客価値創造によるグローバルでの持続的な成長に大きく寄与すると考えている。
非上場化を受け、パナソニックはゼテス社との、より迅速で強い連携を実現し、両社でのビジネス展開を加速していく。
具体的には、ゼテス社が強みを持つ物流ソリューション分野において、パナソニックの先端研究開発力を融合し、ビジネスの拡大を進める。
加えて、ゼテス社のソリューションの日本をはじめとするグローバル市場への展開についても、ゼテス社と具体的な検討を進めている。
今後、両社は、物流・人物認証とモビリティソリューション事業の成長を強力に推進し、この分野におけるリーディング・プロバイダーとしての地位の確立を目指す。
パナソニックは、4月28日、相対取引によりゼテス社の発行済株式の57.01%を取得し、その後、ベルギー法に基づく義務的公開買付け(TOB)を開始した。
TOBの結果、6月22日には、発行済株式の95%以上を保有するに至り、スクイーズアウト手続を行い、7月19日、発行済株式の100%の取得を完了した。7月13日に、ゼテス社のユーロネクスト・ブリュッセルでの株式上場は廃止となっている。