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フェデックス/小売企業向けの自律式配達ロボットを発表

2019年03月05日/IT・機器

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フェデックスコーポレーションは3月4日、小売企業による顧客への同日配達のラストマイル配送に対応した自律式配達ロボット「FedEx SameDay Bot」を発表した。

<FedEx SameDay Bot>
20190305fedex - フェデックス/小売企業向けの自律式配達ロボットを発表

このロボットは、DEKAリサーチ&デベロップメントと、同社の創立者でiBotやSegwayの発明家でもあるディーン・ケイメン氏と共同開発したもの。歩道や路肩を走行し、顧客の家庭や企業に小型配送物を安全に届けられるよう設計されており、舗装されていない路面や路肩、段差のある場所も移動することができる。

歩行者の安全を守るiBotの技術や、LiDARなどの先進技術、周囲の環境を把握するための複数台のカメラを搭載。これらの機能に障害物を検知・回避できる機械学習アルゴリズムを組み合わせることで、安全なルートを判断し、交通規則や安全規則を守りながら移動できるようになっている。

フェデックスは、オートゾーン、ロウズ、ピザハット、ターゲット、ウォルグリーン、ウォルマートなどの企業と協力し、小売企業の自律配達ニーズを評価した結果、小売店の顧客の平均60%以上が店舗から3マイル以内に位置しており、オンデマンドの地域密着型配達の機会があることが分かった。

このロボットについては、2019年夏にテネシー州メンフィスを含む一部の市場でテストを実施する計画で、現在市当局からの最終承認を待っている段階。

初期テストでは、一部のフェデックス・オフィスの拠点間で配達業務を行う予定。フェデックス・オフィスは現在、32市場の1900都市で、FedExのロゴをつけた配送車と制服を着用した配達員を動員し、「SameDay City」サービスを提供しており、このロボットによって同サービスを補完することができる。

フェデックスのBrie Carere執行副社長兼最高マーケティング・コミュニケーション責任者は、「FedEx SameDay Botは地域配達のあり方を一変し、小売業者が高まる顧客の期待に効率的に対応できるように設計された技術革新だ。当社は成長するEコマース市場のために、安全で環境にやさしい方法で、同日のラストマイル配達に関連した複雑性やコストを解決すべく継続的に取り組んできたが、このロボットはそうした使命における1つの成果といえる」と述べた。

また、共同開発を手がけたディーン・ケイメン氏は、「このロボットは独自の機能を備え、他の自律走行車とは類を見ないものになっている。FDAに認可された高度な障害者向けモビリティー・デバイスであるiBotを基盤として開発を行った。iBotは1000万時間以上、高信頼性の下、実環境で運用されてきた実績があり、このiBotの基礎技術を他の用途でも活用することで、モビリティーを向上させたい人々がますますiBotを利用しやすくなることを願っている」とコメントした。

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