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NTT/交通機関や店舗での決済に安全で高速に利用できる電子マネーを実現

2001年12月05日/未分類

日本電信電話(株)は、支払い処理にスピードが要求される交通機関などでの利用に適し、さまざまな決済シーンで利用可能な非接触型ICカードの公開鍵暗号電子マネーシステムを実用レベルで完成した。
公開鍵暗号による署名処理時間は最短で1msecを達成しており、電子マネー支払い処理時間は250msec以下を実現。
これは、セキュリティ度の高い公開鍵暗号を非接触型ICカードに搭載したものとしては世界最高速の処理能力を有するもので、プリペイドカードとして店舗レジ等での利用にとどまらず、非接触・高速の特徴を活かしてバスなどの交通機関にも適用できる。また、ICカード公衆電話機を電子マネーの入金(チャージ)に利用することも可能になる。
電子商取引の拡大や電子政府構想の進展に伴い、ICカードに寄せられる期待が高まっている。最近では、これまで金融機関などに導入されてきた接触型ICカードに加えて、端末にかざすだけで決済処理などが完了する、より使い勝手のよい非接触型ICカードが注目を浴びている。
NTT情報流通プラットフォーム研究所では、ことし2月、楕円暗号方式を用いることで公開鍵暗号にそなわる高セキュリティ特性に加えて高速処理も可能にした電子マネー方式を開発するなど(http://www.ntt.co.jp/news/news01/0102/010202.html)、安全性と高速処理をともに実現する非接触型ICカード搭載公開鍵暗号電子マネーシステムの開発に努めてきた。
今回開発した電子マネーシステムは、更なる高速化を図るとともに、これまでのNTT電子マネー技術を集大成し実用レベルにまで高め、これによりバスの精算からレジの支払いまでさまざまなシーンで利用可能とした。
同システムの最大の特長は、支払い処理の高速性。スピーディな支払い処理が求められる決済にも適用できるよう、高速処理が可能な楕円暗号署名を採用し、さらに支払い場面で要求される暗号処理の一部を事前に処理する技術を導入した結果、公開鍵暗号の署名処理時間は最短で1msecを達成し、電子マネー支払い処理時間は250msec以下を実現。
これはバス乗車券システムなどにも適用できるレベルであり、実際に乗車券システムへの適用を進めています。このことにより運賃精算処理時間が大幅に短縮される。
さらに、電子マネーの入金(チャージ)端末としてNTT東日本・西日本のICカード公衆電話機(平成13年9月末現在:全国約42 200台設置)を利用可能とする技術も開発した。
これにより、金融機関の専用端末(ATMなど)だけでなく、ICカード公衆電話機を利用して口座から手軽に電子マネーを入金(チャージ)することができる。実現にあたっては、NTT研究所が開発した非接触型ICカード技術、ICカード公衆電話機技術を利用し、さらに今回電子マネーセンタのサーバ側からICカード公衆電話機を制御する方式を採用した。
この電子マネーシステムは、ICクレジットカード端末規格であるEMV仕様や、金融機関等で検討が進められているオフラインデビットに関する仕様なども参照しており、コンビニエンスストアや百貨店をはじめ全国あらゆる店舗の決済手段としても適用可能。実装は、NTTコミュニケーションズ(株)と連携して行った。
 NTT情報流通プラットフォーム研究所では、本研究を踏まえて、今後は、携帯電話を“財布代わり”に用いるモバイル・ペイメントへの適用に向けた研究を進めていく予定。

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