三井物産／子会社で医薬品卸業界向け基幹システム事業に進出

三井物産（株）は、子会社のアダムネット（株）と（株）ビーエスアイと共同で、（株）シグマソリューションズの医薬品卸売企業向け基幹システム「NET21」事業の営業権を取得し、新しいCRMソリューションを提供する基幹システム事業に進出した。
「NET21」は、従来、大型コンピュータで行っていた受発注などの情報処理システムを、より安価で小型な「クライアント／サーバーシステム」を採用することにより、ハードウエア価格を1／3に抑え、受発注業務の更なるスピードアップを実現する。
医薬品卸業界で初めて本システム「NET21」を導入した千秋薬品（株）は、営業スタッフ・物流在庫管理部門・出先事業所各部署の人員削減、受発注業務のスピードアップ、リアルタイムでの在庫調整による0.3ヶ月（約10億円）の在庫圧縮、システム維持費の軽減（年間1200万円程度）、社員一人あたりの生産性を1.3倍とするなど各種コストの大幅削減に成功した。
医療費増加対策の一環として薬価の切り下げが継続的に実施され厳しい経営環境下にある医薬品卸業界では、コスト削減のためのBPRとシステムのダウンサイジング化による業務の効率化が急務となっており、「NET21」は、広く同業界企業の経営改善と競争力向上のための最適なソリューションを提供するものと期待されている。
システムの導入価格は3億円からで、売上は3年後に20億円を見込んでいる。
「NET21」の主な製品特徴：
・ ユニックスサーバーとPCで構成されており、従来のメインフレームに比較して、ハードウェアの価格は3分の１程度。
・ 多数の営業マンによる客先訪問を通じた伝統的営業から、集中コールセンターによる営業、受発注業務へのビジネスモデル改革。
・調剤薬局、開業医等による「富山の置き薬」方式の委託販売在庫に対応。
・ 在庫検索など0.5秒以内のクイックレスポンス。
・ 品切／品薄時に即応した正確な納期回答と連動発注処理。
・ 新規顧客からの、または新規商品の注文時及び与信限度超過時に営業担当者携帯電話に自動メール送信。