住友商事／中国・家電大手の海信集団と日本に家電事業会社設立

住友商事（株）は中国・青島の大手家電メーカーである海信集団有限公司と合弁で、家電事業会社を日本に設立することに合意し、本日、中国青島にて契約調印を行う。
住友商事及び海信集団の２社は、ことし９月に日本に合弁会社「サミット・ハイセンス（株）」を設立する。新会社サミット・ハイセンスのターゲット・コンセプトは「中国－日本（更に海外）間における家電分野でのビジネス・プラットフォームの形成」であり、家電製品及びそれに使用される部材・部品、技術等の双方向の交流を促すインフラ機能の提供。
サミット・ハイセンスは海信集団製及びその他中国製家電製品の日本市場への拡販だけでなく、海信集団が日本から導入する技術の斡旋業務と日本から買い付ける部品の輸出業務を担う。
また、住友商事の世界的なネットワークを利用した世界市場への進出、開拓、拡販等の海外展開も積極的に行う。更に、海信集団の中国国内での流通ネットワークを活用し、高級家電製品の中国市場への供給を視野に、将来的に中国における家電量販小売業への進出を図る予定。
新会社の概要
社名：サミット・ハイセンス株式会社　　　　　　　　　
設立：２００２年９月（予定）
本社：東京都内に開設予定
株主：住友商事（50％）、海信集団有限公司（50％）
海信集団有限公司は、家電製造業を中心とした約２０社の傘下企業からなる企業グループ（上海証券市場上場）で、２００１年度の中国の電子・電機・情報関連企業の中で売上全国第８位の規模を誇る。海信集団は、日本から導入した生産技術と中国の安価な労働力をベースに競争力のある、テレビ、エアコン、パソコン等の家電、通信、コンピューター製品を製造している。
海信集団は中国企業として「インバーター式エアコン」の製造を最初に手掛けた企業（中国市場での現有シェアーは約５０％）であり、「ｃｄｍａ方式携帯電話」の生産（現有生産能力１００万台／年）に関しては中国企業で唯一、基板実装から実施するなど先進的技術の導入に積極的な進取の気性に富む有力企業。
住友商事は既に中国国内で大規模工業団地開発（無錫市）や中国初の宅配便事業（上海市）を始めとした、住友商事の総合力を発揮するビジネスに積極的に着手。住友商事ではブラウン管テレビ、エアコンについて世界の生産工場に変貌した中国の家電産業分野においても、これまで色々な角度からビジネス参入を検討してきたが、中国の大手家電メーカーである海信集団との提携が最善の方法として交渉を進めてきた。
一方、海信集団も近年海外市場展開を急速に拡大しており、従来より部品等で取引関係にあった住友商事の日本及び世界的な販売ネットワークを利用して海外進出を図ることが得策であると判断し、今般、両社の狙いが一致したことで合弁会社設立に至った。