LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

川崎重工/最新式のシステム操船装置川崎DPS「KICS-5000」を新発売

2002年10月06日/未分類

川崎重工業(株)は、ジョイスティック式の手動操船装置であるKICS-1000型、2000型、定点保持を自動で行うKICS-4000型を開発、販売してきたが、新たに自動トラッキング機能を加え、より高度な操船の自動化を実現した最新式のシステム操船装置「川崎DPS ”KICS-5000”」を開発、新発売した。
今回開発したKICS-5000は、的確な把握が難しい潮流、波浪などの条件下でも、船の位置を最適に制御できる自動操船システム。
自動操船システムは1970年代から実用化され、当時はアナログ制御によるシステムでしたが、1980年代にデジタル制御によるシステムが開発された。
KICS-5000は、デジタル制御に最新の制御技術を適用した新しい時代の自動操船システムです。当社の「1世紀に渡る造船技術」、「ロボット等の分野で培ってきた高度な制御技術」、「可変ピッチプロペラやサイドスラスタ等の舶用推進機設計技術」をベースに、『船体運動+推進装置+制御』のトータルシステムを最適化した。
KICS-5000は、資源調査船等の海洋調査船、石油掘削船やFPSO、ケーブル敷設船等の特殊作業船、フェリーや客船等の一般商船など、あらゆる船舶の多様な用途に適応する。
KICS-5000には希望する位置と方位に船体を保持する「自動定点保持機能」、設定航路上を航行させる「自動トラッキング機能」、ジョイスティックによる「一括手動操船機能」といった基本機能に加えて、次のような機能・効果を実現する。
(1) 多様・高精度な操船機能
操船制御を最適化、効率化するとともに、直接計測が困難な波浪・潮流の影響を推定することにより、多様な要求に応じた的確な操船を高精度で実現。
(2) 省エネルギー効果
最適制御による機器の出力最小化に加えて、無駄応答回避によりいっそうの出力最小化を行います。さらに、風、潮流等の外力を推力として有効利用し、省エネルギー効果を高める。これらの制御により、発生雑音が低減されるとともに機器への負担が軽減される。
(3) 作業環境の改善
最適制御による高精度の自動操船により操船者の負担を軽減するとともに、船体動揺最小化により作業性、安全性を向上する。
(4) システム信頼性の向上
推進機故障時も瞬時に推進機構成を組替えて最適な推力配分を行います。故障による影響が最小に抑えられるため、システムの信頼性が向上する。
(5) シミュレーション機能
多くの目的に有用な操船シミュレーション機能を備えており、オンボードでの操船計画の事前検証や危険予知等が可能。
またKICS-5000では、自動トラッキングの航路設定、実際の船体運動や各推進機の作動状況の確認が対話方式で簡単に行えるHMI(Human Machine Interface)機能を持つ自動操船コンソールを備えている。
DPS:(Dynamic Positioning / Auto-tracking System)DPSは、船舶が風、波、潮流等を受ける状態で、CPP(旋回式プロペラ)、舵、バウスラスタ等を利用してコンピュータにより船体を自動的に定点保持するシステムで、ルートトラッキング等の応用技術と組み合わせることにより、離接岸支援等、あらゆる船舶を対象に操船の自動化を図ることができる。

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース