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デンソー、東芝/車載ネットワークシステムシミュレータ「Venet」共同開発

2002年11月03日/未分類

(株)インターデザイン・テクノロジーは、(株)デンソーおよび(株)東芝との共同開発による車載ネットワークシステムシミュレータ「Venet」の販売を開始した。
近年、自動車へのLAN導入が急速に進んでおり、より高速制御でかつ信頼性が求められるパワートレイン(走行制御)系やエアバッグなどの安全系システムに対しても、高速LANを使った分散制御への転換が模索され、カーナビ、カーオーディオ、インターネットなど情報系のLAN導入も見込まれている。
車載ネットワークシステムを設計する上では、「LANの負荷状況によって信号の伝送遅延の特性が変化するため、各機能の要求特性を満足させるネットワーク設計が難しい」、「耐故障信頼性を高めるための、ECU(電子制御ユニット)やLANの多重化の検討が難しい」といった課題が挙げられる。
これらの課題は、ECUやLANの実機の開発をはじめる前にシステム全体としての設計の最適化がなされていないと、実機の開発を始めてしまった後の段階での調整は難しく、設計コストや設計期間が増大する大きな要因となる。
インターデザイン・テクノロジーは、デンソーの持つ車両分散制御システムおよび車載LANに対する広範な設計技術および開発経験と、東芝の持つシステム設計技術を元にして、車載ネットワークシステムシミュレータの共同開発および製品化を行った。
   
製品概要
車載ネットワークシステムシミュレータ「Venet (In-vehicle network system simulator)」は、車両分散制御システムの上流設計の段階、ECUの実設計が行われる前の、実機がまだない環境下で、車両のさまざまな状況を想定したシミュレーションによって車載ネットワークを含めたシステム全体の性能評価を行うことができ、最適なネットワーク構成の設計を行えるようになる。
これにより、車両分散制御システムおよびECUの設計、開発プロジェクトにかかる膨大な時間とコストの大幅な削減が可能となる。
車載ネットワークシステムシミュレータ「Venet」の特長
CANネットワークを詳細にモデル化
CAN(Controller Area Network)通信プロトコルの複数の車載LANが相互接続されたネットワークシステムの性能評価が行えます。シミュレーションモデルの作成と変更は、木構造と表形式の編集ツールを使って簡単かつ迅速に行える。シミュレーションにより、LAN、ECU、伝送メッセージごとに稼動率、遅延時間、周期変動率、送信バッファの滞留メッセージなどに関するさまざまな性能特性を細部にわたって計測することができる。
車載ネットワークシステムのモデリングと高速・高精度なシミュレーションを実現
システムレベル仕様記述言語として注目されているSpecCを利用した設計技術(SpecCテクノロジー)を採用することで、高速・高精度な車載ネットワーク・シミュレーションを実現。シミュレーション実行中の車載LANのトラフィック状況をアニメータで確認できるとともに、伝送されたメッセージのログをさまざまな指標の観点で集計・解析することができる。
制御モデルとの連携
The MathWorks社の「MATLAB/Simulink」との接続が可能で、車両制御における信号処理と、車載LANによる信号伝送のシミュレーションを同時に行うことができる。その他、インターデザイン・テクノロジー社のシステムレベル設計支援ツール「VisualSpec」との連動、C/C++コードとの連動も可能。(オプション)
CANバスの効率利用
プロトコルの調停における伝送メッセージ間の衝突を極力回避するため、メッセージの送信パラメータを最適化する機能を持っているため、メッセージの発生タイミングがあらかじめ分散化されて衝突が発生しにくくなり、各伝送メッセージの遅延特性が大幅に改善される。(オプション)
製品の稼動環境
OS:Windows(R)XP Home Edition/Professional
Windows(R) 2000 Professional
ハードディスク: 50MB以上の空き容量
メモリ:上記OSが必要とする最低メモリに加えて128MB以上のメモリを搭載することを推奨。
VisualC++6.0:別途、Microsoft社のVisualC++6.0が必要です。
標準価格
Venet Version1.0 基本セット(1ライセンス価格)2 0 000円から。

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