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NTT―X、三菱総研/環境報告書を公開する企業と読者の意識調査

2002年12月08日/未分類

(株)NTT-Xと(株)三菱総合研究所は、NTT-Xが提供する 国産最大のインターネットポータルサイト「goo」の自主調査として、一般消費者、および企業の環境報告書発行担当者に対する「環境報告書に関する意識調査」を実施した。有効回答者数は企業調査が176社、読者調査が5,445名。
調査結果要旨
NTT-Xと三菱総研は、自主調査として、企業の「環境報告書担当者」、「環境goo」会員を含むユーザ、「gooリサーチ・モニター」を対象に、環境報告書に関する意識調査を実施した。
昨年度の調査結果と比較すると、企業の担当者は、環境報告書の公開について経営情報をステークスホルダーに公開するための活動ととらえており、環境コミュニケーションは経営戦略の一環として重視されている傾向があることが判明した。
読者である消費者に関しては、環境報告書を読んだ割合と、環境報告書のわかりやすさを評価している割合は昨年と比較して上昇している。一方、ページ数や情報量が多すぎる、とする割合も微増しており、環境報告書を公開する企業に対しては、掲載情報のより一層の整理・取捨選択が求められていることがわかった。
2.「A.企業(発行者)向け調査」のポイント
(1)環境報告書はステークホルダーとのトラブルを未然に防ぐツールとして活用
発行の目的として「コミュニケーションツールとして(95.9%)」、「アカウンタビリティのツールとして(94.9%)」をあげる発行企業の割合が9割以上と最も多い。増加が著しいものとしては「リスクマネジメントとして(36.7%)」の割合であり、一昨年(22.1%)よりも14.6ポイントの増加である。一方、「広報・宣伝のツールとして(50.0%)」の割合は、一昨年(62.1%)と比較して12.1ポイントの減少であった。環境報告書を、単なる広報・宣伝のツールとしてではなく、経営方針の理解促進や、ステークホルダーとのトラブルを未然に防ぐためのコミュニケーションツールとして、積極的に定義している企業の割合が年々増えていることがわかった。
(2)環境会計はIR情報提供の機会として重視
報告書に環境会計項目が盛り込まれている割合は、発行企業の8割(80.6%)と高い。また、環境会計情報開示の主な目的を昨年と比較してみると、「株主や投資家へのIR情報提供(68.4%)」の増加率は21ポイント(昨年47.4%)と最も高く、「環境コストマネジメント(70.9%)」の増加率(15.1ポイント、昨年55.8%)、「具体的な環境活動の説明(62.0%)」の増加率(6.9ポイント、昨年55.1%)を上回っている。
(3)環境コミュニケーション担当部署は経営と直結
環境コミュニケーションにかかわっている部署として、もっとも多いのが「環境部門(63.1%)」であるが、昨年(81.0%)と比較すると17.9ポイント減少している。一方、「総務(経理)部門」、「経営部門(社長室等)」をあげる割合がそれぞれ34.7%(昨年32.1%)、23.3%(昨年20.6%)と昨年と比べ微増しており、環境コミュニケーションは経営に直結する課題として取り組む企業が増えていることがわかる。
3.「B.消費者(読者)向け調査」のポイント
(1)環境報告書の認知度、接触度の向上
「環境報告書を知っている」消費者の割合(71.5%)は昨年(62.7%)と比較し8.8ポイント上昇している。また、「環境報告書を読んだことがある」消費者の割合(14.4%)は昨年(8.5%)と比較し5.9ポイント上昇している。かわって「環境報告書を知らない」という割合(28.5%)は昨年(37.3%)より8.8ポイント減少し、環境報告書の読者は、着実に裾野を広げつつあるといえる。
(2)環境報告書に対する読者の評価
「内容のわかりやすさ」について「わかりやすい」という評価の割合(24.6%)は、昨年(12.4%)と比較して、12.2ポイントと大幅に高くなっており、「わかりにくい」の割合(21.7%)を上回った。一方、「情報量」に関しては、「多すぎる」という回答が22.0%(昨年19.4%)と増加傾向をみせており、情報量過多と感じる読者が増えてきている
4.後藤敏彦氏(環境監査研究会・NER代表幹事)コメント
本調査の企画・設計に参加した後藤敏彦氏は、以下のようにコメントしている。
「gooリサーチおよび環境gooのアンケート調査も3回を重ねる。環境報告書の発信者である企業と読者にほぼ同じ内容の質問で行う調査は、たいへんユニークで、筆者の知るかぎりではこれほど大規模のものは世界でも例をみないと推察する。この調査は、発信者、読者の間の認識ギャップを明確にし、環境報告書の質の向上に大いに役立っていると考えられる。読者もこの調査により知見を深めていることが読み取れる。継続することで推移が読み取れ、これがまた極めて貴重な情報となっている。」

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