ダイムラー・クライスラー／燃料電池乗用車「F-Cell」が国土交通大臣認定を取得、公道走行試験開始

ダイムラー・クライスラー日本（株）（以下：DCJ）は、メルセデス・ベンツAクラスをベースとした燃料電池乗用車「F-Cell」（エフ・セル）の大臣認定を取得した。
これを踏まえ、日本国内で公道走行試験を実施するとともに、F-Cellを日常利用可能な顧客へ有償で提供していく。
これは、昨年10月にドイツ・シュツットガルトで発表した、日本・ドイツ・米国・シンガポールの4カ国に合計60台のF-Cellを2003年から2004年にかけて導入するというプログラムに基づくもの。
DCJは経済産業省が支援する「水素・燃料電池実証プロジェクト」（Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Project、JHFCプロジェクト）に参加し、今後の普及への鍵となる、燃料、インフラストラクチャー、エネルギー効率や安全性の評価、規制緩和や見直しに必要となるデータを提供し、広く意見交換をしていき、一般顧客へ提供されたF-Cellの日常利用から得られるデータの蓄積により、燃料電池車の普及に向けたダイムラー・クライスラーの燃料電池技術はさらに加速していく。
「F-Cell」の仕様
名称：F-Cell （エフ・セル）
ベース車両：メルセデス・ベンツ Aクラス
主要寸法：全長/全幅/全高 3 785/1 720/1 610 mm
燃料電池システム：
最大出力 68.5 kW
セル数 440
電動機 種類 誘導式 （induction Motor）
最大出力 65 ｋW
最大トルク 210 Nm
最高回転数 13 000 rpm
燃料：圧縮水素 （350bar）
水素消費量*） 3.8～4.2 L/100km
（23.8～26.3 km/L）
ディーゼル換算：
性能 航続距離 150 km
最高速度 140 km/h
（スピードリミッターによる）
電池 種類 ニッケル水素 （NiMH）
出力（連続/最大） 15/20 kW
容量 6.5 Ah 1.4 kW