米クライスラーグループLLCとフィアットグループは6月10日、戦略的提携に最終的に締結したと発表した。
提携によって、フィアットはクライスラーに小型・中型車の技術、プラットフォーム、パワートレインを提供する。クライスラーはニーズが増大している環境負荷の低い商品ラインアップを提供することが可能となる。フィアットから事業再建の専門家を経営陣として迎えることで、フィアットの国際的な販売ネットワーク(特に中南米とロシア)を利用できる。
米国ニューヨーク州連邦破産裁判所での承認を得たのち、クライスラーは、特定負債と債務を除くほぼ全ての資産を、新会社として運営されるクライスラーグループLLCへ正式に売却した。
クライスラーは、新会社の発行済み株式などの総数をベースとして、フィアットの子会社に対し20%の株式を発行する。フィアットは、契約に基づき、段階的に保有割合を35%まで増加させる権利を持つ。フィアットは、米政府からの支援金の返済が完了するまで、新会社の過半数株式の保有者にはなれないという。