日商岩井(株)と、同社子会社である日商岩井ロジスティクス(株)は、繊維技術ベンチャーである(有)ドライパックシステムと提携し、紳士服スーツなど衣料品の熱乾燥クリーン包装を行うCDP(Clean DryPack)システムを紳士服イージーオーダーの老舗、(株)佐田向けに受注した。
佐田は、最近、消費者の間で急激に高まっている、「よりクリーン・清潔」「より安全」な製品を求めるニーズに応えつ、同時に大幅なコストダウンに繋がるため、同システムを急遽 採用する事を決定した。
今回受注したシステム機器一式は、中国(北京)の縫製工場に設置され、5月末より熱乾燥クリーン包装された清潔な衣料製品が輸入され消費者に届けられる予定。
CDPシステムは、紳士服など衣料製品の製造工程で、縫製・アイロンプレス等仕上げ工程の最後に設置されるもので、仕上げされた製品を摂氏105度前後の温度環境で約30分間 乾燥処理を行った後、素早く特殊プラスチック袋に圧縮包装する。
包装時に製品を減菌し、輸送中に外部からの雑菌の進入を防ぎクリーンな長距離輸送と、圧縮包装で梱包量を最大約1/5 にまで減量し低コスト輸送を同時に実現する最新の技術。
従来、中国をはじめとする、海外で製造された衣料製品の輸入には、主に、ハンガー輸送(ハンガーに吊るしたままコンテナに入れて輸送)が利用されているが、この方法では、梱包容量が大きくなり輸送効率が悪く、また輸送中のコンテナ内での製品落下、接触などによる汚れ・傷み、型崩れによる品質劣化などの大きな課題を抱えている。
同システムでは、摂氏105度で減菌された製品を医用にも利用されている特殊プラスチック防湿袋で包装し輸送するため、工場出荷時から輸送途中、消費地到着まで、常にクリーンな状態に保たれ、雑菌や汚れなどに触れるリスクがほとんどなくなる。
また、空気を抜くことによる減圧・圧縮梱包により、物流費削減(従来比約60%減少)効果があり、天然繊維が50%以上であれば、輸送中に付いた皺(しわ)が、特殊プラスチック防湿袋を開封後に自然に元に戻る 形状記憶加工技術 を採用することで、消費地での仕上げプレスが不要となり、この部分でもコストダウンが図れる。
日本には現在、紳士服だけでも年間800万着以上が輸入されており、同システムに対する期待は大いに高まって折り、日商岩井グループとドライパックは共同で、日本向けだけでなく欧米向け衣料メーカーに対しても同システムの紹介を行い、早期普及に向けて取組んでいく。
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日商岩井、日商岩井ロジスティクス/熱乾燥クリーン包装方式による衣料加工包装システム事業化
2003年05月08日/未分類
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