(株)商船三井は、オマーン国向け新造LNG船2隻をオマーン政府と共同保有する。
現在、オマーン国最大の産業は原油生産だが、近年は天然ガスの開発及びLNGの生産に力を注ぎ、2000年に年間約660万トンのLNG生産能力を持つ天然ガス液化プラント(第1、第2系列)を建設した。
2006年以降は第3系列が完成し、年間で合計約1000万トンの生産能力を持つ予定で、新造のLNG船2隻は、この第3系列(生産能力330万トン)の稼動に向けたもの。
同社は、2002年1月にLNG船“SOHAR LNG”をオマーン政府と共同保有して以来、同年4月にマスカットに事務所を設立し、社員4名を派遣、海務・工務・営業面でオマーン政府との提携を強化、同年7月には2隻目の新造LNG船(2004年第1四半期竣工予定)の共同保有、2003年5月には海運振興全般に亘る包括的業務提携契約の締結と、オマーン政府との協力関係を築き上げてきた。
今回の新造LNG船2隻は、オマーン国が国際入札を行い、昨年7月に発注したもの。この2隻は建造から所有・管理・運航まで全てを、昨年5月に設立登記されたオマーン国営海運会社が行う初のLNG船となるが、同社はテクニカルアドバイザーとして、入札書類の評価、造船所との交渉などで同政府を全面的にサポートした。
今回の共同保有により、オマーン政府と当社の共有船は計4隻となる。