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ヤマト運輸/平成16年3月期決算短信(連結)

2004年05月16日/未分類

ヤマト運輸(株)の平成16年3月期決算短信(連結)の経営成績は下記のとおり。

同社企業グループは、グループ全体の企業価値を高めるため、グループの事業構成を見直し、デリバリー事業、BIZ-ロジ事業、ホームコンビニエンス事業、e-ビジネス事業、フィナンシャル事業の5つの事業とそれをサポートするグループサポート事業に再編し、それぞれの分野での成長を目指した。

とりわけ中核となるデリバリー事業では、喫緊の課題である日本郵政公社の民営化等に備えて、営業力の強化と収益構造の改善のための宅急便再構築に取り組んでだ。

従来の営業所を少人数のセンター単位に分割し、顧客の身近にあってよりきめ細かで満足度の高いサービスを提供するとともに、全員経営の徹底をはかった。

また、事務管理部門およびサービスセンター機能を集約して事務作業を効率化するとともに、顧客の使い勝手の良さを追求し、同業他社との差別化を目指した。

その結果、営業収入は1兆113億43百万円となり前期に比し4.0%の増加。利益面は、将来を見据えた宅急便再構築とクロネコメール便の体制強化に伴う投資等により、営業利益が466億58百万円となり前期に比し17.9%の減少となった。経常利益は485億47百万円とで前期に比し17.0%の減少となった。

当期純利益は、新企業年金制度への移行に伴う退職給付引当金戻入益を計上したことなどにより497億83百万円、前期に比し2.6%の増加となった。

利益配当金は、期末配当金を2円増配し、1株当たり10円で、中間配当金1株当たり8円とあわせて、年間配当金は18円。

セグメント別の業績
デリバリー事業
宅急便業務は全般的に堅調に推移した。「クール宅急便」の取扱個数は1億22百万個となり、前期に比し5.8%増加し、「コレクトサービス」は63百万個となり、前期に比し9.4%増加した。その結果、宅急便の総取扱個数は10億11百万個となり、前期に比し2.8%増加した。

クロネコメール便は、サイズと料金体系を利用しやすく変更し、法人顧客との取引拡大に努め、大幅に増加し、鉄道、国内航空、その他業務などを併せたデリバリー事業の営業収入は8 344億94百万円となり、前期に比し4.3%増加した。

BIZ-ロジ事業
昨年4月1日にロジスティクス事業の一部を会社分割し、ヤマトロジスティクス株式会社に、海上フォワーディング事業、通関事業、美術品輸送事業と国際引越事業を会社分割し、ヤマトグローバルフレイト(株)にそれぞれ承継させ、内外一環のロジスティクス事業の体制を整備し、積極的に営業展開した結果、BIZ-ロジ事業の営業収入は902億35百万円となり、前期に比し3.6%増加した。

ホームコンビニエンス事業
各支社の引越事業を会社分割し、生活者向けサービスを提供しているヤマトホームサービス(株)と地域毎に統合を行い、社名も「ヤマトホームコンビニエンス(株)」と改めて積極的に営業展開したが、引越、物品販売などを含めたホームコンビニエンス事業の営業収入は426億11百万円となり、前期に比し2.4%減少した。

e-ビジネス事業
東京都江東区に新データセンターを昨年4月に竣工し、最新の施設と設備で「安全」と「安心」ならびに「低コスト」を訴求したサービスの積極的な営業に努め、営業収入は210億81百万円となり、前年同期に比し6.9%増加した。

フィナンシャル事業
主力商品であるコレクトサービスの増送キャンペーンを展開するなど、積極的な営業活動を実施した結果、フィナンシャル事業の営業収入はコレクトサービスの手数料とリース料収入を含め229億20百万円となり、前年同期に比し8.1%増加した。

次期の見通し
今後の経済情勢につきましては、景気は回復基調にあるものの、国際情勢の不安定要因に加え、個人消費の急速な回復も期待できないことなど、経営環境は依然厳しいものと予想されるなか、同業者間の競争は日本郵政公社を含め、より一層激しくなると思われる。

このような状況の中で同社企業グループは、最終年度を迎えた「ヤマトグループ新生進化3か年計画」に基づき、グループ各社がそれぞれの分野で成長を遂げ、総合力をさらに高める。

宅急便再構築は、着実に軌道にのせるため、新規出店を積極的に展開するほか、顧客にさらに満足できるサービスの実現と体質の強化に努め、収益の改善と増収を目指す。

クロネコメール便事業は、メール便センターの強化と配達体制を整備するとともに、販売窓口を拡大するなど営業強化に邁進し、より一層の品質向上と収益拡大を目指す。

国際物流の取り組みは、UPS社との業務提携など世界的な視野のもとにグループ全体で積極的な営業強化を進める。

顧客のSCMの高度化に貢献するため、4月1日をもって、各部門に機能が分散していたロジスティクス事業の一部を会社分割し、ヤマトロジスティクス(株)に承継した。

業績の見通は、営業収入1兆550億円、営業利益510億円、経常利益520億円、当期純利益280億円を見込んでいる。

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