日本郵船(株)は、中国最の鉄鋼メーカーである宝山鋼鉄(上海宝鋼国際経済貿易有限公司)と、ブラジル産鉄鉱石の長期輸送契約を成約した。
年間約60万トンを2006年上期から12年間輸送するもので、同社は宝山鋼鉄の宝山ターミナルへの輸送量増強に貢献するため、貨物積載量の多い新造船(20万トン級、2007年~08年竣工予定)を投入する予定。
同社はこれまで宝山鋼鉄向けの鉄鉱石をスポット、短期契約で輸送していたが、遠距離輸送の安定した実績を宝山鋼鉄が評価し、昨年、西オーストラリアから10年間の連続航海契約を締結した。
今回、ブラジル産鉄鉱石の長期輸送が決まったことで、同社の対宝山鋼鉄長期輸送契約はオーストラリア産鉄鉱石の輸送とあわせて2系列となった。
宝山鋼鉄グループの粗鋼生産量は年間約2,000万トン(2003年)。中国では他の主要製鉄所の粗鋼生産量が各々年間約800万トン~1,000万トンである事と比較すると、宝山鋼鉄グループは突出した生産量となっている。
契約概要
輸送契約:12年
輸送量:年間約60万トン
開始時期:2006年上期
運航船:同社ケープサイズバルカー(20万トン型バラ積船)1隻