(株)ワコールは、物流サービス体制の強化として、ワコール西日本流通センター(滋賀県守山市)を2006年1月に設立する。
ワコールはこれまで流通サービスの向上や物流コストの削減を目的に1998年に18か所あった物流拠点を、2003年迄に10ヵ所に集約して業務の効率化をはかってきた。
2000年には物流業務受託会社としてワコール流通(株)を設立したが、現有のスペースが将来の事業拡大を想定すると限界にきており、また全国の中核拠点である京都流通センターの一部老朽化や多層階による非効率の課題も残っていた。
今回、全社多様なビジネス変化、接点開発に対し十分対応できる物流サービス体制を早急に構築するために、西日本に分散している5か所の物流拠点を新センターに集約して、東西二拠点集約での高効率な物流体制をつくる。
今後も、更なるコストダウンやサービスの向上に取り組んでいく。
新センターは、現在ある京都流通センター、京都南流通センター、京都ビル、大阪ビル、カタログ物流の5ヵ所を集約し、配送、返品、検査、ストックセンターの機能の一元管理し、スペース効率向上、作業効率向上によりローコスト運営の徹底を図り、ワンストップサービスの実現を進める。(事業部をまたがるオーダーに対する迅速な対応と一括のお届けや得意先様、工場など業務ルート、流通ルートの一本化)
東日本拠点である東京流通センター(東京都板橋区)の新製品の備蓄、シーズン外商品の保管等のストック機能を有し、ワコール流通(株)の本社機能も設置する。(総務・経理などの企画管理部門)
ワコールの物流体制は、1987年に芝浦流通センター稼動(東日本地区販売物流拠点)し、東日本地区の販売店を4店から2店体制とし、販売在庫を集結した。
1991年には京都南配送センター(現:京都南流通センター)が西日本地区販売物流拠点として稼動した。
その後、1997年に東京配送センター(現:東京流通センター)が、芝浦流通センターに代わる東日本販売物流拠点として稼動し、2000年には物流業務受託会社としてワコール流通(株)を設立するとともに、1998年~2003年にかけて物流部門18拠点を10拠点に統合する。
今回の新センター建設に伴い、労務費・間接人件費、荷造発送費、事業所税、その他間接経費の削減で、2005年度から9年間累計で約12億円の経費削減を見込んでいる。
西日本流通センター概要
名称:ワコール西日本流通センター<仮称>
所在地:滋賀県守山市千代町
面積:
土地面積約3万9千㎡(11,776坪)
建物面積約8千7百㎡(2,631坪)鉄骨造
建物延床面積約4万㎡(地上5階建て12,000坪)
投資額:約57億円(土地取得、建物建設、その他設備費用含む)
操業予定日:2006年1月予定
人員体制:約500名(現状5拠点の従業員数)
業務運用:(株)ワコールから土地・建物をワコール流通(株)へ賃貸し業務を委託
■ワコール流通株式会社の概要
設立:2000年4月10日
資本金:3000万円
代表者:取締役社長佐藤潤一郎(株式会社ワコール執行役員)
所在地:京都市南区吉祥院三宮西町
売上高:36億60百万円(2004年3月期)
人員:約950名(2004年9月30日現在)