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モスフードサービス、大日本印刷/ICタグを使用した食品トレーサビリティシステムの実験開始

2004年12月02日/未分類

(株)モスフードサービスと大日本印刷(株)(以下:DNP)は12月15日より、ICタグを使用した外国産牛肉(ハンバーガーのパティで使用)のトレーサビリティシステムの実験を開始する。

当初は、東京都新宿区近郊の「モスバーガー市ヶ谷田町店」など3店舗へ配送するルートで実験を行い、今後も各種実験を進め、本格導入を目指す。

今回の実験で検証するトレーサビリティシステムは、海外からコンテナ輸送されてくる牛肉をパティに加工する日本国内工場にて、納品ケースごとにICタグを貼り付ける。

その後、倉庫への入出荷時や、店舗への配送時及び店舗納品時にICタグ情報を読み取る。

読み取られた情報は本部のデータ管理サーバに蓄積され、店舗で使用される牛肉の生産履歴を厳密に記録することが可能となり、店舗では、使用牛肉の産地情報を黒板等に記入し、顧客にお知らせすることが可能となる。

実験期間は、平成16年12月~平成17年2月までの3ヶ月間で、各月で1週間程度ずつ実験を行い、使用するICタグの温度や湿度、衝撃などへの耐久性や、誤作動割合、データ処理を効率化するソフトウェア、物流コスト削減効果など幅広い分野での検証する。

モスフードサービスは、1997年以降、地球上で空気がもっとも澄んでいるといわれるタスマニア州をはじめとしたオーストラリア南部とニュージーランド南島で育った牛の肉のみを使用してきた。

ここは冷涼で安定した降雨量のため、年間を通じて牧草が豊富で、この地区の法令により、全ての牛の飼育履歴を追跡することが可能で、同チェーンではこれまでも高いレベルの安心・安全を提供してきた。

平成16年12月より施行される国産牛の牛肉トレーサビリティ法など、外食業界をとりまく環境も大きく変化し、安心・安全な食材へのこだわりをさらに進め、万が一の事態(例えば、不良品の混入など)に対してもより厳密にトレース可能な物流システム構築を加速することとした。

今後、牛肉のみならず全ての食材でのICタグ活用を視野に入れ、積極的な研究・開発を進める計画。

DNPは今回の実験で、現在あるノウハウ・技術を提供するとともに、新たなノウハウの蓄積を進めICタグを用いたビジネスモデルの構築を目指す。

モスフードサービスは、DNPとのパートナーシップのもとに行うICタグを使った牛肉物流工程管理の実験を通じて、最新の機器の検証を行い、より正確なトレーサビリティの実現によりさらなる安心・安全を提供し、今後も積極的に情報化投資を進め、社会に貢献できるチェーンづくりを行う。

■ICタグを使用した食品トレーサビリティシステム実験概要
実験期間:平成16年12月15日~平成17年2月中旬
実験店舗:「モスバーガー市ヶ谷田町店」、「モスバーガー神楽坂下店」、「モスバーガー飯田橋東店」計3店舗
実験目的:本格導入に向けた各種検証

実験の検証内容:
第1ターム(12月15日~21日)
・倉庫からの配送、店舗における物流管理オペレーション
・店舗における情報開示手法
第2ターム(1月中旬頃)
・メーカーから、倉庫、配送、店舗における物流管理オペレーション
・店舗における情報開示手法
第3ターム(2月中旬頃)
・メーカーから、倉庫、配送、店舗における物流管理オペレーション
・本格展開に向けたコスト算出(合理化計画策定)
・店舗における情報開示の効果検証
また実験期間を通して、「ICタグの冷凍保管・運搬時の衝撃への耐久度合い」に関する検証を、実際の運用環境下において並行して実施する。

モスフードサービスは、店舗ならびに食材の物流管理システムを提供し、本格導入へ向けたコスト、オペレーションや顧客対応の検証を行い、DNPは、先端のICタグ機器類とノウハウを提供し、本格導入へ向けた開発・検証を行う。

なお、物流オペレーションでは、モスフードサービスの物流システムを運用している(株)シーネットの協力をえて行う。

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