ジェイサット（株）（以下：JSAT）は、衛星により日本初の海上での高速インターネット、Eメール、映像・ファイル伝送、社内イントラネット接続などを可能にする「衛星海洋インターネットサービス（仮称）」の実現に向け、4月1日から8月31日まで試験サービスを開始する。
情報通信のデジタル化・高速化が進んでいるが、船舶等の海上では、限られた通信サービスしか利用できないのが現状。
具体的には、通信速度が遅く業務に支障が出る、通信料金が高額であるため長時間利用がためらわれる、などの問題が想定される。
JSATは、海上における高速、広範囲、定額料金の衛星通信サービス、「衛星海洋インターネットサービス（仮称）」の提供へ向け、試験サービスを開始する。
本サービスの導入により、ブロードバンドによる航海中のインターネット、会社から船舶への映像伝送などはもちろん、船舶と会社とを結ぶ全社イントラネットの構築が可能となる。
本サービスは、商船、フェリー、客船などをターゲットとして、上り回線（船舶からの発信）は（株）NTTドコモの衛星パケットサービス、またはKDDI（株）のインマルサットサービスを、下り回線（船舶側での受信）はJSATの衛星通信サービスを利用して提供する予定。
Kuバンドを利用した下り回線は、最大1Mbpsを超える速度となり、既存海洋通信サービスの10倍以上の高速通信を実現する。
試験サービスは、海運会社などの潜在ユーザーを対象に、上記サービスを実際に利用いただき、本格サービスに向けた顧客利便性の確認や顧客ニーズの掘り起こし、他社提供サービスとの接続の調整、各種装置・設備などを検証する。
試験サービス終了後はその検証結果を踏まえ、2005年9月より本サービスの提供を開始する予定で、当初は内航船向けサービスを先行して提供するが、将来的には外航船向けサービスも提供する。
