在中国日本国大使館は中国経済週報（2005.3.5-3.11）を発表した。
概況・経済政策
■温家宝・国務院総理は、3月5日に開幕した第10期全国人民代表大会第3回会議において政府活動報告を行い、2005年の経済社会発展の主な所期目標について、次のように公表。
・GDP成長率は8％前後
・都市部における新規雇用900万人の確保
・都市部の失業率を4.6%に抑制
・消費者物価総指数の上昇率を4%以内に抑制
・国際収支における基本的な均衡の維持
財政・金融
■国家発展改革委員会は第10期全国人民代表大会第3回会議で提出した「2004年国民経済・社会発展計画実行状況と2005年国民経済・社会発展計画草案に関する報告」の中で、2005年の経済発展における9つの主要任務・措置について、以下のように説明。
・農業、特に穀物生産を強化し、農民の増収に努力する。
・構造調整の推進に力を入れ、産業レベルの向上を加速させる。
・経済成長モデルを積極的に転換し、資源の節約と環境保護の推進に力を入れる。
・各地方の強味と積極性を十分に発揮させ、地域の調和的発展を促進する。
・各種の改革を積極的に推進し、経済社会の発展に新たなエネルギーを注入する。
・対外開放の質とレベルの向上に努力する。
・雇用と社会保障の対策を真剣に実施し、国民の生活レベルと生活の質を絶えず向上させる。
・科学技術教育と各種の社会事業の発展を全面的に推進し、社会主義の調和的な社会の構築に努力する。
・「国民経済・社会発展の第11期五カ年計画と2020年の長期目標」の制定
（3/7人民日報p2）
■財政部が第10期全国人民代表大会第3回会議で提出した「2004年度中央政府・地方政府の予算執行状況および2005度年中央政府・地方政府の予算草案の報告」によると、2005年の財政収入は前年比1580億5400万元（10.5％）増の1兆6662億800万元、財政支出は同1387億6900万元（7.6％）増の1兆9662億800万元、財政赤字は3000億元。（3/7人民日報p2）
■中国銀行監督委員会によると、2004年、国有銀行4行の純利益は前年比26.34％上昇の2260億8600万元、不良債権残高は年初比3499億1150万元減少の1兆5750億4200万元、不良債権率は年初比4.84％減少の15.57％。（3/9経済日報p3）
■中国人民銀行によると、2月の住民預金残高の増額は前年同期比4243億元増の5654億元。（3/11国際商報p3）
対外経済
■税関総署によると、今年1～2月の貿易額は前年同期比21.7％増の1794億6千万ドル、うち、輸出額は同36.6％増の952億8千万ドル、輸入額は同8.3％増の841億8千万ドル、貿易黒字は111億ドル。（3/11経済日報p1）
■商務部によると、2004年、大陸部と台湾との貿易総額は前年比34.2％増の783億ドル。（3/7経済日報p13）
産業
■商務部によると、2004年、国家級経済技術開発区49カ所と工業園区5カ所のGDPは前年比32.43％増の6601億4400万元。（3/11人民日報p1）
■国家統計局によると、2月の工業製品の出荷価格は前年同期比5.4％上昇したものの、前月と比べ0.4％低下。（3/11国際商報p1）
労働・社会保障
■2004年の都市部失業率は前年比0.1％減少の4.2％、十年ぶりの減少。（3/11人民日報p6）
