三協アルミと立山アルミの物流部門を統合した子会社、ST物流サービス(株)は、コスト削減とCO2削減にトラックを連結させた輸送方法の業務を7月より試験運用開始する。
トラック連結輸送は、2台の中型トラックを冶具で連結し、連結時に先頭車輌の運転手1名で後方車輌のハンドル操作・ブレーキまでコントロール出来るようにして、輸送を行うようにしたもの。
この方式は、大和トランスポートの子会社の(有)エーエス企画が、昨年8月に特許を取得しており、ST物流サービスで運用体制が整い、今回実施した。
トラック連結輸送によって、商品積み込み時は、2台別々に作業が行え、積み込み時間のロスが低減できる。
幹線など長距離輸送時は、2台を連結し運転手1名で輸送が行え人件費約30%の削減ができる。
目的地では、2台別々の納入先へ配送が行え、大型トレーラー並みの輸送力を備え、輸送効率が大幅に向上できる。
燃料費は30%から40%削減となり、同様にCO2も削減でき、当面、10組の運用で想定しており、事業費1億9千万円となる。
連結冶具1台あたり3百万円、連結冶具装着車輌2台1千6百万円。
コスト削減額は、人件費30%削減で、運行管理者・整備管理者など固定費も掛かり実質15%程になる。輸送コストは、貸切輸送全体の50%に適用して約700万円/月 なる。
実施地域として当面、輸送量の多い関東と遠隔地として九州の2地区をモデル地域に限定して試験実施する。
荷主は三協アルミ、立山アルミ両社で、輸送管理はST物流サービス。関東地区運行は大和トランスポート、九州地区運行は明穂輸送が行う。
トラック積載の商品を、車輌によって別々に積載できることから、複数事業者との連携が想定でき、形状の違いによる輸送効率の低下や医薬品・食料品など衛生面での管理が必要な場合にも対応できる。