（株）スズケンは10月31日、東京都における医療用医薬品の新たな物流拠点として、｢戸田物流センター｣(埼玉県戸田市)を竣工し、稼動する。
近年の医薬分業の進展に伴い、調剤薬局からは、病院や診療所からの多様な処方箋に対応するため医療用医薬品の『品揃えの充実』と『当日配送』の要望が高まっている。また、ことし4月の薬事法の改正によって、医療用医薬品の安全確保のための『トレーサビリティーへの対応』強化が求められている。
戸田物流センターは、『品揃えの充実』、『当日配送』、『トレーサビリティーへの対応』という3つの要件を満たすよう設計、建設した。戸田物流センターは最大で28,000アイテムを保管する能力を持っており、これによって、都内では品切れすることなく商品を届けすることが可能となる。
東京都に隣接する戸田物流センターから定時配送を実現することで、都内では注文をいただいたその日のうちに商品をお届けできるようになる。
さらに、独自のシステムである｢新庫内物流システム｣の構築によって、戸田物流センター・都内の各支店・得意先の商品庫にある医療用医薬品のロット・有効期限を一貫して管理できるようになる。
｢新庫内物流システム｣は、商品のロット・有効期限を管理し、商品の流通経路を明確にすることで、トレーサビリティーを可能にするシステム。2005年5月より、順次支店に導入している。
戸田物流センターの概要
名称：戸田物流センター
所在地：埼玉県戸田市笹目南町7番40号
敷地面積：9,996㎡(3,024坪)
建築面積：5,476㎡(1,657坪)
延床面積：19,992㎡(6,048坪)
構造・規模：鉄骨造5階建
保管品目：28,000品目
設備投資額：総費用53億円(建物・設備システム代38億円)
カバーエリア：東京都内全域
出荷能力：年商約2500億円の処理能力を有しております。
特徴
（1）品揃えの充実：
25,000から28,000アイテムを在庫することで、品揃えの充実を図る。
（2）当日配送：
東京都の中で最も遠い支店まででも片道2時間というアクセスのよさと、支店までの1日2回の配送により、東京都内のお得意さまへの当日配送が可能。
（3）トレーサビリティーへの対応：
新庫内物流システムの構築によって、物流センター、当社の各支店、お得意さまの商品のロット・有効期限管理が可能。
（4）バーコード検品の導入：
作業の確実化を図ることで、出荷ミスをなくす。
（5）デジタルピッキングシステム：
最も出荷頻度の高い商品を集めた棚にデジタルピッキングシステムを導入したことで、ピッキング作業の効率化を図ると同時に、ミスピッキングを減らす。
（6）セキュリティーの確保と環境への配慮：
セキュリティー確保のために、向精神薬などを保管する特殊品庫に指静脈承認のシステムを設置。また、人の動きを感知して撮影するカメラによって、センター内を24時間監視。また、環境への配慮のために、人感センサー照明を導入し、人がいないときには消灯される仕組みとなっている。
