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福山通運/平成18年3月期決算短信

2006年05月15日/未分類

福山通運(株)の平成18年3月期決算短信(連結)の経営成績は、下記の通り。

小口宅配荷物市場におけるシェア拡大の営業方針は堅持しながら、地域に特化した営業活動を展開することで物量の確保を図るとともに、適正運賃収受の取り組みを継続した。

また、JⅠTの輸送が求められるなか、国内配送拠点の整備充実に努め、翌日配達エリアの拡大を図った。

さらに物流コストの合理化を前提にした高品質でレベルの高いサービスが求められるなか、各流通センターにおける業務の見直しを図り、流通センターのロジスティクス機能とトラックターミナル機能をより有機的に結合し、国内輸送ネットワークとの最適な組み合わせにより付加価値の高いサービスの提供に努めた。

年々厳しさをます社会的規制への対応といたしましては、環境問題では環境規制適合車への早期代替を進め、各種法令の遵守や安全対策につきましては、新たに「法令遵守・安全推進委員会」を設置し徹底を図った。

以上の結果、営業収益は2,524億88百万円(前期比1.1%増)、経常利益は36億18百万円(45.3%減)となり、当期純利益は減損会計の適用により土地等の減損損失が99億57百万円発生したことにより61億15百万円の純損失となった。

事業別の概況
運送事業
パーセルワン等の小口宅配荷物を中心に取扱量は堅調に推移したが、企業間物流における同業者間競争は厳しさを増し、その影響を受け運賃単価は総じて下落した。

さらに、小口宅配荷物と同様に営業の主力である商業荷物にいたりましては、一般運送事業者の市場参入による価格競争の激化から取扱量も僅かながら減少するという状況になった。

加えて、物流ニーズが多様化していくなかで、配達の時間指定便や配達時の付帯サービス等がコスト増加要因の一つにもなった。こうしたなか、営業方針の一つである適正運賃の収受にも努力したが、国内貨物輸送量の低迷と事業者数の増加により国内貨物市場は極端な買手市場となっており、適正運賃の収受は難しく、コスト増加に反し運賃水準は低下するという非常に厳しい状況となった。

輸送品質向上を目指し、翌日配達エリアの拡大と均質な輸送レベルで全国をカバーする輸送体系の構築とともに、早朝時間指定便ジェットオーバーナイトサービス等の付加価値の高い輸送サービスを提供するため仙台泉(宮城県)、庄内(山形県)、丹波(兵庫県)、みなべ(和歌山県)及び四国中央(愛媛県)の配送拠点のほか、大型複合施設の広島流通センター(広島県)を開設した。

運行幹線業務は、荷物の一層の小口化の進展のなかで輸送品質の向上と運行コストの削減を達成するため、大型拠点への集約業務を推進し、積載効率の向上に努めた。

また、環境対策は鉄道大型コンテナを活用したモーダルシフトを推進するなど積極的に取り組んだ。

集配業務は、配達完了データの完全リアルタイム化を図るためハンディターミナル(携帯端末機器)と携帯電話を組み合わせたドライバーズシステムの配備に取り組むとともに、利便性を高め、併せて集配ドライバーの作業の効率化を図る出荷業務支援システム「iStar-2アイスターダッシュツー」の拡販に努めた。

また、送り状の管理・保管業務の簡素化を図るため高速イメージスキャナによる送り状のイメージデータ化を開始するなど業務の効率化にも取り組んだ。

以上の結果、営業収益は2,322億3百万円(0.9%増)、営業利益は36億32百万円(34.2%減)。

流通加工事業
新たに開設いたしました広島流通センターは、イオン広島流通センターを基幹施設として稼動しており、中国地方におけるロジスティクス拠点の中心と位置づけている。

国際業務は、取り分けアジア地域との貿易の拡大により通関業務を中心に好調に拡大基調を辿るなかで、国内の流通施設も、従来からの輸送ネットワークを絡めた付加価値の高い流通センターとしての活用、充実に努めた。

また、「福山通運包装整理(上海)有限公司」が営業を開始したことにより、上海と国内通関拠点を今まで以上に密接に結び、各地の流通センターを有効活用した国際一貫輸送をより確実にお客様に提供できる体制の構築に努めた。

以上の結果、営業収益は108億91百万円(8.9%増)、営業利益は9億52百万円(1.1%減)。

その他事業(省略)

次期の見通し
貨物自動車運送事業におきましては、国内貨物輸送量が年々減少傾向にあるなか、規制緩和の影響による事業者数の増加、改善されない運賃水準また高止まりが予想される燃料価格等に加え事業者が果たすべき企業の社会的責任は、安全対策、環境対策及び道路交通法の一部改正による都市部の駐車問題など、これらが新たなコスト負担要因となり経営環境は一層厳しさを増すことが予想される。

全従業員に改めてコスト意識の徹底を図り、燃料費の高騰を初めとしたコスト増に対処するため運賃収受率の向上に注力するとともに、ロジスティクス業務におきましても適正料金の収受に努める。

また、輸送距離900km圏内(東京都-広島市間に相当)の翌日配達率の向上を図るとともに、集配ドライバーの雇用年齢層の拡大など選考基準を変更し、優秀な人材を確保することで輸送品質の向上にも努める。

加えて、運行幹線業務は、厳格なコスト管理のもと積載率の向上を図るため随時集約業務の見直しを行うとともに、定時運行システムの高度化を求める。

さらに、各地区の経理センターに高速イメージスキャナを引き続き導入し、サービスレベルの向上を図りつつ、人件費の削減にも努める。

なお、業務全般も、ITの更なる活用により合理化・効率化を進め、高品質のサービスを提供する。

海外事業は、福山通運包装整理(上海)有限公司を中心に中国から国内への物流を重点に、韓国をはじめ他の地域からの輸送につきましても業務提携企業との関係強化を図り、拡大に努める。

環境問題は、CNG車などの低公害車の積極的な導入、エコドライブの徹底を推進し、地球温暖化防止のため発効された京都議定書におけるわが国の目標を実現するための国民的プロジェクトである「チーム・マイナス6%」への参加、グリーン認証経営取得への取組みも開始する。

次期の業績予想は、売上高257,000百万円、経常利益4,000百万円、当期純利益2,200百万円を見込んでいる。

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