LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

日本IBM/日本郵船のERP構築

2006年06月19日/未分類

日本IBMとIBMビジネスコンサルティングサービスは、「企業基盤の強化」を目的とした日本郵船(株)の新会計システムを構築した。

日本郵船は、「世界をリードする、グローバルな海・陸・空の総合物流企業グループ」を目指し、2005年から2007年に向けた中期経営戦略「New Horizon2007」を昨年3月に発表した。同経営戦略は、「海運事業の拡充」「ロジスティックス・インテグレーターへの飛躍」「企業基盤の強化」が3つの柱で、「企業基盤の強化」では、「情報を駆使した経営の実現」を具体的目標の1つに掲げている。

この目標を実現するため、最新のIT技術を採用した情報システム基盤を構築し、ITインフラと会計システムを刷新した。

新会計システムでは、傭船料精算管理、燃料在庫管理、コンテナ管理などの業務を一元管理し透明化することで、企業のコンプライアンスを高めると共に、従来に比べ業務処理の時間短縮なども見込まれる。

システムには、法制度を含めた市場環境の変化への柔軟な対応、処理量の増加にも対応できる拡張性、高度な堅牢性、などの要件に加え、低コストかつ短期間での開発を目指した結果、IBMのオープンなメインフレーム「IBM eServerz Series990(以下:z990)」とLinuxおよびSAP社のERPパッケージが採用された。

ERPパッケージを採用、導入するにあたり、IBCS「バリューデリバリーセンター(VDC)」がコンサルティング・サービスを提供。VDCでは、ERP導入に不可欠な企業共通の業務プロセスとITアーキテクチャーに通じたノウハウとスキルを統合し、新システムの戦略策定から導入までを包括的に支援した。

z990は、独自のメインフレームの技術に加え、LinuxやJavaなど、オープン技術にも対応しており、独自メインフレームOSであるz/OSとLinuxの両方を、1台のサーバー上で稼動できることが最大の特長で、Linux専用プロセッサーを利用することにより、低コストでLinuxを利用できる。

日本郵船では、z/OS上のデータベースで基幹データを管理し、Linux上でSAP社のERPパッケージを稼動されることにより、オープンであると同時に信頼性とセキュリティに優れたシステムを構築した。

また、IBM独自の仮想化技術を活用し、1台のサーバー上に複数の論理区画を設定できるため、本番環境と開発環境の両方を1台のサーバーに統合できるため、TCOの低減を実現する。

さらに、z990は、障害発生率が極めて低い堅牢なハードウェアであることに加え、その論理分割機能は、軍事用レベルの高いセキュリティ水準である「EA5」認証を取得している。

「EAL5」の認証を取得している汎用のハードウェア製品は、IBMのメインフレームのみとなり、各論理区間はHiper Socketsという高速な筐体内通信で接続されるため、外部ネットワーク接続でみられる盗聴、改竄のような悪影響を回避し高いセキュリティを保つ。

これらの仮想化技術による柔軟性、堅牢性、拡張性は、約40年に亘って培ったメインフレーム技術によるもので、IBMだけが持つ技術。

関連記事

未分類に関する最新ニュース

最新ニュース