米国インフォア社は3月23日、プレス向けの製品戦略説明会を行い、同社エンタープライズ・ソリューション・グループ・プレジデントのジェリー・ルーリー氏が新たな企業メッセージを発表した。
各国での既存顧客の満足度向上、新規顧客開発を推進するため、SCMソリューションなどの製品群をSOAと呼ばれるサービス指向構造に移行していく。
ジェリー・ルーリー氏
同社が打ち出した新たな製品戦略の柱となるのが「インフォア・オープンSOA」で、製品群の強化、拡張、発展戦略の中核として、顧客主導のサービス指向構造という考え方に沿って同社製品を再定義していくもの。
この製品戦略に基き、ERP製品の刷新を図るほか、サプライチェーン関連の各アプリケーション群を「SCM9.0」と名づけ、「革命的な変化ではなく、既存の製品群をインフォア・オープンSOAに沿って持続的に発展させる」。
こうした動きの皮切りとなったのが3月16日に発表した倉庫管理システム「インフォアSCMウェアハウス・マネジメント9.0」で、今後輸送管理システムなどSCM関連のアプリケーションを順次「9.0」としてリリースする。
ルーリー氏は「インフォアの強みは、既存顧客のリピート率が95%に達していること。これまで以上に世界的なレベルで一貫したサポートプログラムを強化し、365日毎日12時間のコンサルティングなどを提供する」と述べ、顧客満足度を高める姿勢を強調。
また、日本市場での販売戦略について、ルーリー氏は「日本ではチャネル・パートナーによる売上比率が欧米より高く、40-50%に上る。今後もパートナーを重視する姿勢に変わりはない」とした。
インフォア・オープンSOAの導入で得られる効果として、同社では①詳細なシステム設計図の作成②既存ソリューションでのサービス対応③マスターデータ管理④ビジネスサービスの標準化⑤インフォア性アプリケーションと互換性のないサードパーティ製アプリケーションのプロセス統合――などを挙げている。