LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

富士通/サプライチェーンの事業継続能力強化を支援

2007年08月22日/SCM・経営

富士通(株)は8月21日、大規模災害などの不測の事態の際に取引先の事業継続能力を、独自の評価モデルにより評価するとともに、評価結果を踏まえた取引先の事業継続能力の強化支援を行い、サプライチェーンの継続性を高めることで、製品・サービスの安定的な供給能力を維持するための取り組みを強化すると発表した。

評価モデルと支援方法は、富士通の購買本部と(株)富士通総研が、富士通社内での事業継続マネジメント(BCM)の実践経験を踏まえ、共同で開発したもの。

富士通総研は、取り組みに基づいてサプライチェーンで発生する不測の事態の課題と対策を評価する「サプライチェーン継続性評価サービス」を、2007年度下期から提供する。

大規模地震、風水害などの不測の事態に対応するため、企業では事業継続計画策定の機運が高まっているものの、企業単体での策定が進み、サプライチェーンの脆弱性に対する対策は十分とは言えない、としている。

また、調達先の被災による重要な部品などの供給停止が、即座に自社の商品サービス停止に直結する事態も発生し得る。

富士通は、2005年9月にBCMを推進するための専任組織を設置し、自らの事業継続を高める取り組みとして、主要な製品・サービスを中心にBCP策定を行ってきた。また、取引先とは購買本部で品質やコストなど幅広い視点による評価を踏まえ、互いの課題を共有化し、最適な調達実現に向けた改善活動に継続的に取り組んできた。

今回、これまでの事業継続のマネジメント調査アンケートをより緻密な内容とした上で、BCM能力、重要な部品の供給継続能力(災害への対応状況や復旧にかかる時間など)を評価し、富士通の主要製品・サービスを支える取引先のBCM能力を部品単位で把握する。

これにより、サプライチェーンにおける不測の事態の発生時には、重要な製品・サービスへの影響度を詳細に把握し、迅速な対応を行うことが可能となる。

さらに、評価結果に基づき、取引先に対する事業継続能力の強化に向けたさまざまな支援を行うことにより、サプライチェーン全体の継続性強化の実現を図る。

取引先に対する事業継続強化の支援は、BCP策定方法とサプライチェーン評価方法とサプライチェーン評価モデルに関する情報提供、取引先との間の「安否確認サービス」の提供からなり、これらの支援は、調達用のEDIサービスである「プロキュアマート」上で提供する。

また、富士通総研は富士通の取引先に対する評価モデルをリファレンスとした「サプライチェーン継続性評価サービス」を、2007年度下期に提供。取引先BCM基本評価、取引先BCM個別評価、サプライチェーンBCMコンサルティングなど、調達部門の事業継続能力強化ニーズに応えていく。

関連記事

SCM・経営に関する最新ニュース

最新ニュース