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マクロミル/ニールセンのPOSデータ事業譲受を解消

2007年09月11日/調査・統計

(株)マクロミルは、8月15日にニールセン・カンパニー(株)のPOSデータを利用した調査サービス事業譲受に関する基本合意を締結したが、ニールセン・カンパニー社と協議した結果、合意について解消することを9月10日、決めた。

両社は、契約諸条件の協議とサービス承継の準備を進めてきたものの、サービス承継の準備にあたって、既存顧客に提供している「データ連続性」の欠損と拡大推計データとしての「データ品質」の低下が許されない対象事業の特性に鑑み、従来と同品質でのサービス堅持を最優先としていた。

これを実現するためには、①サービス継続に必要な対象事業に携わるニールセン・カンパニー社既存従業員の再雇用活動と組織再構築の検討、②リテールパネル店舗数を確保し、拡大推計データの品質を維持するための方策検討、を行っていた。

また、収益構造の早期改善も重要課題として捉え、POSデータ調達に係るコストの圧縮、対象事業に係るニールセン・カンパニー社の既存顧客を承継するための方策も検討してきた。

その結果、主に拡大推計データの基礎となるリテールパネル店舗(小売店店舗)の協力を確保する点において、市場代表性が高いデータを収集できる見通しが立たなくなり、本来、対象事業に求められるサービス品質を担保し得ない状況が生じた。

また中期的に見ても、既存顧客の欠落、新規顧客の開拓可能性の低下などが見込まれ、事業採算性を改善することは困難であることも判明した。

このため、マクロミルが事業承継を行った場合、将来的に、顧客や取引先をはじめとするステークホルダーの関係者に迷惑を掛けることになる公算が高いと判断し、事業譲受基本合意を解消し、その検討を中止することになった。

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