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日通総研/吉祥寺TDM実証実験を検証

2007年10月11日/調査・統計

(株)日通総合研究所は10月10日、「ロジスティクスレポート第8号」を発行、路上での荷さばきが問題になっている東京・吉祥寺地区のTDM実証実験を取り上げた。

レポートによると、吉祥寺では路上荷さばきが恒常化。平成17年から武蔵野市、商店街、輸送事業者などで構成する「吉祥寺共同集配システム検討委員会」が設置され、19年2月に交通規制を含む荷捌き対策を中心とした実証実験が行われた。

実験の対象は東京都武蔵野市のJR吉祥寺駅北口周辺で、東西南北をそれぞれ「吉祥寺通り」「五日市街道」「吉祥寺大通り」「井の頭通り」で囲まれた地域に約800の商店が集積。

そこで、ショッピング環境との共存とトラックの円滑な通行のための対策として、荷さばき車両の時間規制、一方通行規制を実施。この対策で荷さばきが困難になる輸送業者の受け皿として、既存の集配施設を使用した共同配送・荷受、荷さばき車両専用の駐車スペースを5か所確保した。

取り組みの結果、荷さばき車両の時間規制、一方通行化は多少の課題が残ったものの、全体として「多大な効果」を上げ、「実証実験自体の評価を決定付ける効果的な対策だった」とした。

ただ共同配送・荷受は、配送担当の輸送業者が2社、1日あたりの持ち込み事業者数も最大で4社と、利用頻度が少ない結果となった。この原因として「トラブル発生時の保証が明確でなかった」と指摘している。

荷さばき車両専用駐車スペースも、平日の利用が最大29台と、無料であったにもかかわらず低調な結果。

実験を通して、日通総研では「位置づけの明確化」「関係者の総意」「包括的な取り組み」が必要とまとめている。

レポートの詳細は下記URL参照。
http://www.nittsu.co.jp/soken/report/logistics/report08.html

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