丸紅は、11月30日付で特定輸出申告制度に基づいた「特定輸出者」の承認を東京税関から取得した。
特定輸出申告制度は、国がセキュリティ対策の強化と、国際物流の高度化に対応した物流手続きの迅速化を目的として、コンプライアンスに優れた輸出者を「特定輸出者」として承認し、特別な優遇を与える輸出通関制度。
「特定輸出者」として税関から承認を受けた者は、輸出通関の際に貨物を保税地域へ搬入することなしに輸出許可を取得することができるなど、従来と比較して1から2日程度の短縮や確実な許可取得が可能となり、緊急性の高い貨物の輸出に有効となる。
また、本制度は国内の制度の枠を超え、国際的な連携を行うことで、コンプライアンスに優れた「特定輸出者」には貿易相手国での輸入通関手続きを簡易化するなどの便宜を付与する相互認証制度も検討されている。
同社では、従来から社内コンプライアンス体制の中に通関管理体制を組み込み、コンプライアンス体制を重視してきており、「特定輸出者」への承認に関し東京税関と協議を続けてきたが、東京税関では総合商社として初の承認が認められたもの。
この制度を利用して自動車部品の南米向け輸出を始め、東南アジア向け輸出にも利用して行くとしている。
