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近鉄エクスプレス/ロシアの鉄道会社と共同で日本車輸送サービス開始

2007年12月18日/国際

近鉄エクスプレスは12月17日、ロシア鉄道の子会社であるレール・トランス・オート社とシベリア鉄道を利用した日本製完成車の輸送サービスの共同販売を開始すると発表した。

ロシア・カザフスタンでは、急激な経済発展に伴い日本車の供給が需要に追いつかない状況。現在、日本からの完成車輸出は自動車専用船を使用し、フィンランドのハンコ港を経由、ロシア国内へは陸送、カザフスタンへは鉄道で輸送され、輸送日数は日本の主要港からモスクワ近郊まで約60日、カザフスタン国内の主要都市までは70日以上といわれている。

今回、近鉄エクスプレスがレール・トランス・オート社と開始する新たな輸送サービスは、ウラジオストックから南西200kmのザルビノ港まで自動車専用船で輸送、ザルビノからシベリア鉄道を利用し、ロシア・カザフスタン各主要都市へ輸送。このルートを利用すると、この2国の各主要都市へは約20日で輸送することが可能となり、従来のフィンランド経由に比べると、約3分の1と大幅な輸送日数の短縮になる。

レール・トランス・オート社では輸送需要の増加を見込んで、現在所有する約2000両の完成車輸送専用貨車(ワゴン)に加え、今後2010年までに3000両の新型ワゴンの追加製造を計画。新型ワゴンは来春をめどに月間100両のペースで順次導入される。ワゴン1両につき、8-10台の完成車を搭載できる。

近鉄エクスプレスとレール・トランス・オート社では、新型ワゴンの導入が本格化する来春をめどに、ブロック・トレインによる輸送サービスの開始を目指す。ブロック・トレインは、運行予定が確定できる鉄道輸送方法で、コンテナ輸送の場合、1回の運行に最低100TEU(最高140TEU)の取扱量が必要とされている。ワゴンの種類により最低取扱量は異なり、完成車輸送の場合は専用ワゴン30両が最低取扱量となる。

近鉄エクスプレスとレール・トランス・オート社では年間3-5万台の鉄道輸送の需要を見込んでおり、こうした需要の取り込みを狙い、輸送体制の整備を急ぐもの。

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