環境省は5月22日、地球環境研究総合推進費で実施されている「脱温暖化2050プロジェクト」の最新研究成果として、「低炭素社会に向けた12の方策」を発表した。
2007年2月の中間報告で示された「我が国が、2050年までにCO2の排出量を1990年比で70%削減し、豊かで質の高い低炭素社会を構築することは可能」との結論を受けて、70%削減を現実のものとするための具体的な12の方策を提案するもの。プロジェクトの中核であるシナリオチームが中心となって取りまとめた。
報告によると、70%削減シナリオ研究から得られた分析結果をもとに「どの時期に」「どのような手順で」「どのような技術や社会システム変革を導入すればよいのか」「それを支援する政策にはどのようなものがあるか」を、整合性を持った12の方策としてまとめ、対策モデルと組み合わせてそれぞれの方策の削減効果を定量的に把握した。
特にエネルギー需要側での削減努力が重要で、2000年比の削減分担を「おおむね産業13-15%、民生21-24%、運輸19-20%、エネルギー転換35-41%」と算出した。
12の方策は、モデル研究から得られた効果的削減が可能な分野を主な対象として、その分野で取りうる対策とそれを推進する政策を組み合わせ、有識者の意見を加えて、構成。すべての方策を組み合わせることで、70%削減が可能となる、としている。
方策のうち、ロジスティクス・SCM関連の取り組みとして「滑らかで無駄のないロジスティックス」が盛り込まれ、「SCMで無駄な生産や在庫を削減し、産業で作られたサービスを効率的に届ける」ことが低炭素社会につながるとした。
このほかの方策は「快適さを逃さない住まいとオフィス」「トップランナー機器をレンタルする暮らし」「安心でおいしい旬産旬消型農業」「森林と共生できる暮らし」「人と地球に責任を持つ産業・ビジネス」「次世代エネルギー供給」「『見える化』で賢い選択」など。
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脱温暖化2050プロジェクト/低炭素社会へ「滑らかで無駄のないロジスティクス」など12方策
2008年05月26日/CSR
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