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データ・アプリケーション/流通BMS対応システムの出荷好調

2008年06月20日/IT・機器

データ・アプリケーションは6月19日、次世代EDI標準の「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)」に対応する同社製EDIパッケージ「ACMSシリーズ」の受注が、2007年度末までに300件に達したことを発表した。
本格的な導入時期を前に、流通BMS向けライセンス出荷実績が既に前年度比16倍に増加しており、同社ではこの発表で数千単位のライセンス導入を見込める大手小売業者に、自社製品の優位性をアピールしたい考え。
データ・アプリケーションによると、経済産業省が流通BMS普及のために推進している共同実証参加企業30社のうち、グロッサリー業界の菱食、パルタックKS、小売業界の近商ストア、アパレル業界大手4社など、全体の約半数に相当する13社がデータ・アプリケーションの「ACMSシリーズ」を採用しているという。
流通業界では、企業間連携の標準として20年以上利用されてきたJCA手順を中心とする従来型EDIから、インターネットを活用した企業間取引を実現する新しい規格である流通BMSへ移行時期を迎えている。
流通BMSは、経済産業省の「流通システム標準化事業」のもと2006年度にグロッサリー商材での小売・卸業13社による共同実証を経て、07年4月に新しいEDIの規格として策定・公開された。
この共同実証では、取引先毎のプログラム本数を50分の1に削減できたほか、通信時間を94%短縮できたなどの成果が出ており、07年度はアパレルおよび生鮮へ、08年度はドラッグストアおよび百貨店業界へと適用対象が拡大され、各業界特有の要件を取り入れながらバージョンアップが行われている。
流通BMS対応システムを構築する際には、①流通BMSプロトコルをサポートしている②移行時期のため流通BMSと従来型EDIが併用できる③中小の取引先でもシステム導入負荷がかからず、簡単に利用できるWeb-EDIにも対応可能――といった点が重要となる。
これに対して、データ・アプリケーションのACMSシリーズでは、①流通BMS対応プロトコルであるebXML MSやEDIINT AS2、JX手順(SOAP-RPC)をサポート②従来型EDIプロトコル(JCA手順、全銀手順など)をサポート③小売業を中心に普及しているWeb-EDI(ニュートラルの「BACREX」)と取引データの自動送受信を行う通信手順を標準で実装④取引先の環境を意識することなく、従来型EDIによる取引、流通BMSによる取引、Web-EDIでの取引のすべてを1つの環境でカバーすることが可能⑤小売企業、大手卸・メーカ向けのモデルに加えて、手軽に低価格で流通BMS対応システムを構築可能なクライアント版製品を提供――といった特性を備え、他社製品に対する優位性を確保。
これらの機能が評価され、流通BMS向けライセンス出荷実績は06-07年度で合わせて300ライセンスを超えた。同社では「06年度に比べ、ライセンス出荷実績が16倍に増加していることから、流通BMSへの移行が加速していることがうかがわれる」としている。

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