エス・バイ・エルは8月18日、住宅の建築工程ごとに必要な建築部材を必要なタイミングで納入し、在庫や物流に関するコストを大幅に削減することができる「邸別生産方式」を全国の住宅建築の現場で2008年9月から本格的に導入すると発表した。
「邸別生産方式」は、住宅用パネルなどの建築部材を、建築工程の必要なタイミングでタイムリーに供給する住宅建築工程の新しい管理手法。
自社生産の部材を建築工程順に製造し、その順序のまま荷姿にして現場に搬入したり、さまざまなメーカーから邸別に必要な部材だけを建築の進み具合に合わせて購入し、まとめて現場に搬入したりするもので、住宅建築での「かんばん方式」となる。
邸別に必要な部材だけを購入し、それらをまとめて現場に搬入することで、物流倉庫規模を縮小し、業務の効率化による経費削減効果が得られる。
また、物流センター方式をプラットフォーム化し、物流の効率化を図ることができるともに、従来のロット生産から邸別生産に移行することで、必要最低限の生産コストを実現することができる。
ロット生産方式では、住宅に関する需要予測のもとに部材ごとにあらかじめ一定量を製造・購入していたため、在庫や物流に関する余剰費用が発生していた。
これに対して、邸別生産方式の導入により、住宅建築での大幅なコスト削減と、効率的な部材供給を実現することができる。
同社では、生産性の向上と、余剰経費の削減との相乗効果で、収益性の向上を見込んでいる。