丸紅は10月14日、ベトナム石炭鉱産物公社、豪リンク・エナジー社の2社とベトナム・ハノイ市郊外の紅河デルタ地域の亜瀝青炭（推定埋蔵量300億トン）を原料に用いる石炭地下ガス化技術の事業協力契約を締結したと発表した。
石炭地下ガス化技術は、石炭層に酸素を送り込み、地下でガス化した石炭を地上に送気し合成ガスを抽出するもの。この技術で採掘困難な深部や、複雑な地質構造に賦存する石炭資源の有効利用が期待されている。CO2回収・貯留技術と組み合わせた温室効果ガスの発生抑制も実現する、クリーン・コール・テクノロジーの一環としても注目されている。
採取した合成ガスは発電燃料に、液化すればディーゼルオイル生産などに活用できるという。今回のプロジェクトは、今後約1年半を掛けてリンク・エナジーの技術が同地域で適用できるかどうかを検証し、その結果を踏まえて今後の事業化を検討する。
