矢野経済研究所は2月9日、ERP市場の調査結果をまとめた調査報告書「ERP市場の実態と展望2008-2009」の概要を発表した。昨年10月-今年1月の期間中に国内ERPパッケージベンダー23社に対して行なった調査結果をまとめたもの。
概要によると、2008年のERPパッケージ市場は前年比7.1％増の1255億円の規模に成長。ERPソリューション市場は4.6％増の5879億円と見込まれている。だが、2008年末の段階で案件の先送りや停止が見られ、2009年の市場規模は2％減の1230億円と見込まれている。これは大手・中小企業ともに投資を抑制すると見られるためで、中堅企業向けは比較的堅調とされるため、中堅企業向けの競争が激化。弱い企業はシェアを失う可能性もある。2010年は減少傾向が続くが、2010年以降は回復に転じると見られている。
販売戦略上の主要キーワードとトレンドは「可視化」で。具体的ソリューションとしてはBI、EPMなど様々だが、新機能・新製品は相次いでリリースされており、経営体質強化のためのツールとしての投資を呼び込む狙いが強い。
