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サンリツ/中期経営計画を見直し、収益体質を強化へ

2009年03月30日/3PL・物流企業

サンリツ(東京都港区)は3月30日、2008年3月期から進めている中期経営計画「Power and Team Work」を見直すと発表した。見直しのポイントは新しい物流サービス提供のための基盤整備などで、これに伴い2009年3月期、2010年3月期の業績予測値も計画当初の見込みから下方修正した。

まず2009年3月期の重要方針進捗状況は「3PL事業の育成、国際物流への注力」で、昨年4月1日付で連結子会社の相模協栄商会を吸収合併し、横浜事業所として主に工作機械の海上貨物取込み拡大を図っているほか、「利益体質の強化」では使用材料の見直し、人材の有効活用を進めて経費削減と、顧客への価格改定を進行中。「中国における事業強化」では、営業体制、管理体制の整備を図りつつ新規顧客を獲得しているという。

しかし、世界的な景気低迷による貨物量の減少から、中期経営計画を以下の点から見直した。事業戦略面では、既存顧客との距離を短くし、顧客ニーズへの積極的な提案を図る。また現場の総点検を行い、各種のコストダウンを図る。次にグループ間での連携を緊密化。ローコストオペレーションを徹底し、グループブランドの構築を図り、事業の集中と選択を図る。

新しい物流サービス提供のための基盤整備では、国際物流分野への拡大を図るため足場固めを行い、情報インフラを整備。また環境対応に向けた事業戦略の構築を図る。組織戦略では機動力の向上を企図した組織の再編を実施する一方、一般管理費の管理を徹底し環境変化に迅速に対応できる組織の構築する。また内部統制管理体制の構築、リスク管理の強化、反社会的勢力排除チェック体制の強化、コンプライアンスの強化を並行して進める。

反面、2009年3月期見込みの売上高は当初目標の185億円から170億円、2010年3月期の売上高は200億円から164億円に下方修正した。2009年3月期の営業利益は11億8000万円から約半額の5億2000万円、2010年3月期の営業利益は14億2000万円から8億円に大幅に下方修正。経常利益も2009年3月期は11億4000万円から4億8000万円に、2010年3月期は13億6000万円から7億5000万円にそれぞれ下方修正した。

この修正は、見込んでいた国際物流分野で工作機械の取扱いが半減したほか、半導体・精密機器の取扱高も大幅に減少。この傾向が今後も続く見込みのため修正したもの。さらに、医療機器関連の3PL分野も取扱高は減少しており、事業環境の悪化が予想されている。

原価面では使用材料の見直しと人材の有効活用を進め、経費削減と顧客への価格改定を並行して進めているもののが、新規業務の本格開始で人員・設備が効率的に稼動できておらず、原価率は悪化しているため計画どおりの原価率維持は厳しいという。

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