三菱電機は6月23日、米国重電事業の製造・販売拠点ミツビシ・エレクトリック・パワー・プロダクツ（MEPPI）とともに、米国の送電会社ITCホールディングス（以下ITC）との提携関係を拡大していくことに合意したと発表した。
MEPPI社は2004年以来、長期供給契約に基づいて、ITCに345kV以下のガス遮断器やそのほかの電力設備を納入してきた。提携関係を765ｋＶガス遮断器にまで拡大するとともに、変圧器についても提携を追加する。対象となるガス遮断器、変圧器は、ITCが進めている765ｋＶ送電網の新設計画（グリーンパワーエクスプレスプロジェクト）に使用される予定。ガス遮断器はMEPPIが、変圧器は三菱電機が設計・製作を担当する。
グリーンパワーエクスプレスプロジェクトは、ノースダコタ州、サウスダコタ州など米国中西部の風力を主体とした再生可能エネルギーで発電した電力を、シカゴなどの大都市に送電する計画。総延長4800kmの送電線を新設し、超高圧の765ｋＶで大量の電力を送電する予定だ。
現在米国では地球温暖化対策のため、風力発電を中心とした大規模な再生可能エネルギーの導入が検討されている。導入にあたっては、新しい送電網の整備が課題となっており、同プロジェクトは、今後の米国内の再生可能エネルギーの広域連携と送電インフラの強化を主導すると期待されている。
