DIC、大日本印刷、DNPの子会社のザ・インクテックは6月29日、DICと大日本印刷が合弁会社「DICグラフィックス」(東京都中央区)を設立し、新会社にDICとインクテックの国内印刷インキ事業を継承する合弁契約書を締結したと発表した。
新会社は10月1日に発足し、社長執行役員には沖寛冶・現DIC常務執行役員の就任が決まっている。
今回の事業統合はデジタル印刷やインターネットの普及、少子化などの進展で予想される国内印刷需要の低迷を背景としており、ここ数年の原油・ナフサの高騰に端を発する各種印刷インキ原料の高騰もDIC、インクテック両社の収益を圧迫している。
このため3社は、昨年12月より国内印刷インキ事業の統合に向けた協議を重ね、DICとインクテックのノウハウや経営資源を統合して事業の効率化を図り、持続的に事業を推進できる強靭な企業体質の実現と競争力の強化のためには合弁会社を設立し、DICとインクテックの国内印刷インキ事業を新会社に継承する形態が最適と判断。新会社設立に至ったもの。
今回の事業統合は、DICの国内印刷インキ事業とインクテックの印刷インキ事業が対象。3社はこの事業統合で両社の強みを一体化し、高い品質と優位性のある新製品の開発、安定的な供給体制の実現を目指す。