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川崎汽船/売上高45%減、営業損失221億円

2009年07月27日/3PL・物流企業

川崎汽船が7月27日発表した2010年3月期第1四半期業績によると、売上高1919億2600万円(前年同期比45.1%減)、営業損失221億2900万円(前期は321億4600万円の営業利益)、経常損失227億1000万円(333億3000万円の経常利益)、当期損失148億8900万円(215億3100万円の当期利益)となった。

セグメント別にみると、海運業の売上高は1659億4100万円、営業損失238億7400万円となった。

コンテナ船部門の北米航路では、米国経済低迷の影響により、アジア出し北米向け荷動きが前期から引き続き低迷。荷動きの減少に合わせてサービス規模を縮小した結果、北米航路全体の積高は前年同期比12%減少。

欧州航路でも荷動きは低調に推移したため、北欧州向けサービスを一便休止し対応した。その結果、前年同期比9%の積高減少となった。アジア航路での積高減20%などを合わせ、積高は全体で前年同期比15%の減少。荷動き減退に伴い、船腹需給も悪化し、運賃も大幅に下落。

東西航路(北米航路・欧州航路)の減便合理化や運航規模縮小、南北航路での他社とのサービス協調などの配船合理化とコスト削減に加え、欧州航路・南北航路での運賃修復などの収益改善に努めたが減収減益。

不定期専用船部門のドライバルク輸送では、2月以降回復し始めた中国の鉄鉱石輸入量が、4月以降は前年比約30%増相当の月間5000万トンを超える水準に急増したことを背景に、大型船市況が急回復。

市況回復を享受するとともに、効率的配船により運航コストの削減に努めたが減収減益だった。自動車船では、各メーカーが在庫調整を実施した結果、各航路で荷動きが大幅に落ち込み、第1四半期の輸送量は前年同期比6割近い減少となった。

配船の合理化、運航経費の削減、廃船による船腹調整といった緊急対応を実施したが、大幅な積高減少の影響を補いきれず減収減益となった。不定期専用船部門全体として減収減益だった。

エネルギー資源輸送部門の液化天然ガス輸送船では、短期傭船市況が低迷した影響を受け、長期契約船の収益で補いきれず、前年同期比減収減益。油槽船では、期中に新造VLCC1 隻が竣工し、同社運航のVLCC は7 隻体制となり、船隊規模は拡大。だが、第1四半期は原油、石油製品とも市況が低調に推移し減収減益。エネルギー資源輸送部門全体では減収減益。

重量物船部門の重量物船事業では、金融市場の混乱に伴い、新規プロジェクトの延期や中止が一部で発生し、大型貨物の新規引合いは減少。だが、長期安定的な輸送契約を確保していたことに加え、第1四半期中に1400トンの吊り
上げ能力のある4隻目の大型船が竣工したことが寄与し増収増益。

内航・フェリー部門では、国内外需要の低迷から不定期船の輸送量は大幅に減少。定期船では紙専用船は安定輸送量を確保したものの、国内景気低迷の影響を受け、一般雑貨の輸送量は減少した。八戸/苫小牧フェリー航路では積極的な集客活動に努めた結果、輸送量はトラック・旅客ともに増加した。

物流・港運事業の売上高は202億100万円、営業利益は5億7600万円となった。

総合物流部門では、昨年秋から急激に落ち込んだ航空貨物フォワーディング市場は、第1四半期で日本発混載貨物の総出荷量が前年同期比半減となるなど大幅に悪化。海上貨物事業での下支えでも補いきれず減収減益となった。

通期の業績予想は、売上高8700億円、営業損失350億円、経常損失420億円、当期損失310億円を見込んでいる。

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