東レは9月11日、金属対応型で柔軟性を持つオンデマンド印刷が可能なUHF帯ICタグ「SKM-200A」を開発し、今月より本格販売を開始すると発表した。
金属製品に貼り付けた時にも通信(約2m)が可能で、柔軟性があり、幅広い対象物に貼り付けが可能で、対応周波数は952～954MHzで512bitのユーザーメモリも持つ。
東レは、タグを特に金属に貼り付けた場合発生する渦電流や反射波の影響、インピーダンス不整合などの課題を、材料技術、フィルム技術、加工技術を融合した特殊機能フィルムを開発して解決した。
これにより、厚さ1.4mm(従来品の1/5以下)と業界最薄のUHF帯金属対応ICタグを開発。柔軟性素材を適用し、曲面へも貼り付けが可能になった。さらに、従来のUHF帯金属対応ICタグでは不可能だったラベルプリンターでのオンデマンド印刷もできる。
東レは量産体制が整ったとして、ガスボンベなど金属容器やパソコンの機器管理など金属製品を取り扱う用途、ユーザー向けに本格販売を開始する。今後、小型タイプや長距離通信タイプなどラインナップを拡充するほか、中期的にはICタグアンテナ事業への参入も計画中で、2020年近傍に売上高50億円を目指す。
